9695_カーポートとつながる、理想的なスロープ
車で外出をする車いすユーザーさんは、「カーポートと玄関ポーチ」とのつながりが大切になりますが、単に「距離を短くすればいい」という訳ではありません。戸建て住宅の場合、カーポート面と玄関ポーチ面とには、必ず『段差』ができるので、その段差の解消が重要となります。
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一般的に、数段の階段を設置することが多いのですが、このお住まいのように、スロープを設置することをおすすめしたいです。カーポート面と玄関ポーチ面との段差が56cmありました。スロープの長さは6.2m必要でした。アプローチ( 2018.04.21) hr.icon
道路やカーポートから、玄関ポーチまでの段差は、意外とあるものです。このお住まいでは、約75cm程ありました。その程度の段差であれぱ、5段ほどの階段を作れば済みますが、車いすでの行き来を想定すると、『スロープを設置する』、『段差リフトを設置する』の2通りになります。
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このお住まいでは『スロープを設置する』ことにしました。スロープは意外と、設置面積を必要としますが、広い敷地なのでうまくいきそうでした。
さて、スロープは、どこから登り始めれば、いいのでしょうか。車で外出することが多い住まいてさん、それも、車の運転もするとのこと、スロープは「カーポート」側から、昇り始めることになりました。
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カーポートに車をバックで駐車すると、運転席は建物側になります。車いすから乗り降りしやすいように、運転席ドアを全開にするためには、1.4mのスペースが必要で、また、後部座席には荷物を置くことが多いので、後部座席ドアも、全開できるスペースを確保しました。車から荷物の取り出すと、そこからすぐにスロープを昇り始められます。
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スロープには、手すりを取り付けました。車いすでの行き来では、手すりを持つことはないのですが、転落に対する安心感のためです。また、手すりの下部には、車いすの脱輪防止と危険予知のため、スロープ面から、5cm以上の立ち上りを作りました。
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スロープは傾斜角度が大切です。傾斜角度は「高さと長さの比率」で表し、公共施設での傾斜角度は「12倍〜15倍」と緩やかになっています。傾斜を緩やかにするということは、スロープの長くなるということ、戸建て住宅では、なかなか、そこまで緩やかにすることは難しいので、「11倍〜12倍」になってしまうことが多いようです。
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昇る高さに対して「11倍」の、スロープの長さがである場合、住まいてさんが高齢になった時、腕力が低下してしまい、このスロープが、昇りにくくなってしまうかもしれません。その時は、「昇降リフト」を設置する場所を確保してあります。
一方、スロープの幅は、安心して車いすのハンドリムを回すために、「1m」以上のゆったりとした幅が必要です。
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スロープ面がモルタル仕上げなのに対し、タイル面は水平です。(実際には水が流れるようにわずかな傾斜があります)。手すりは、タイル貼のポーチを囲うように手すりが周ります。
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手すりの向こう側は、道路からの5段の階段になっています。こちらは、最寄り駅への近道になっています。この階段が丁度、「昇降リフト」を設置できる大きさになっています。
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