9678_「便器の正面からまたがる」バリアフリーなトイレ
みなさま、こんなトイレを見たことはありますか。このお住まいのような、『便器の正面から、そのまままたがる』トイレを。通常のトイレは、壁を背にして便器に座りますが、このトイレは、そのまま壁に向かって座るのです。このトイレの最大のメリットは、車いすから便器へと乗り移る際、立ち上がっている時間を最小にできるので、『安全に乗り移ることができる』ことです。ですが、このトイレには、「隠れたデメリット」もあるのでした。
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壁一面に大きな本棚があることも、珍しいかもしれません。たくさんの蔵書をお持ちの住まいてさんです。長い時間トイレにいても、時間が有効に使えるようになりました( 2018.05.14)
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車いすユーザーにとって、使いやすいトイレは千差万別です。『どのように車いすから便器への乗り移るのか』ということから、
住まいてさんとの、トイレの検討は始まるのです。
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この便器は、主に「座敷トイレ」などで用いられる特殊便器、「TOTO・C111」です。「小判型便器」と呼ばれています。
和風便器のような覆い部分を無くして、座面全体をフラットにしています。この便器への乗り移りは、股を広げて便器に跨り、左右の手すりを利用し、車いすから前方に、少しずつ体をずらすように移動します。
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乗り移りしやすいように、便器を「かさ上げ」して、「便器の座面の高さ」と、「車いすの座面の高さ」を合わせました。また、1時間以上、座りっぱなしになることになるとのことで、「やわらか便座」を取り付け、オシリに負担がかからないよう考慮しました。左右の手すりのおかげで、安全に体のバランスを保つことができます。
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便器の上部には、壁掛け式の洗浄タンクがあります。タンクのレバーは高い位置にあり、手が届きません。
リモコンを取り付けたので、手元のリモコンで洗浄ができます。このトイレは地下1階にあるので、窓がありません。
天井に換気扇を取り付けてあるのですが、さらに湿気対策のために、シンクの上に「ルームドライヤー」を取り付けました。
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手洗いはマルチシンクにして、「カテーテル」も洗えるようにしました。カテーテルがシンクの底に触れないように、フレキシブルな吐水口に変え、吐水口から、シンク底までの高さを確保しました。
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排便はデリケートなので、この住まいでもっとも静かな場所を選びました。右側の引き戸を開けると、書斉につながります。
書斉の奥にひっそりと、このトイレはあるのです。
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以上、メリットしかないようなトイレなのですが、住まいてさんと何回も、『本当に、このトイレでいいのだろうか... 』と悩みました。それは、実はこのトイレには、「隠れたデメリット」があるからです。
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それは、この「便器の正面からまたがる」バリアフリーなトイレは、まず、外出先にはないということです。
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公共施設やホテルなどの「ユニバーサルトイレ」は、上のようなものです。このお住まいのような、便器の正面からまたがるトイレしか使わないと、一般的な「ユニバーサルトイレ」が、使えなくなってしまうのではないか、つまり、泊りがけの旅行に出かけられなくなることに、なりかねません。
住まいてさんとどのように考え、この問題を解決したのか、次回の記事に続きます。
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9677_洗面室の中にあるトイレが担う、隠れた大切な役割.icon 9677_洗面室の中にあるトイレが担う、隠れた大切な役割