9660_「母の日」にリフォームした、寝室脇の横向きトイレ
このお住まいの寝室の脇にあったトイレを、リフォームしました。息子さんからお母様にと、寝室とトイレの「主人」が変わると、適したトイレも変わるからです。「120cm x 170cm」のスペースでは、通常はこのようなレイアウトにはせずに、窓を背中に便器を取り付けます。ですが、このように便器を「横向き」にしたのには、もちろん理由があったのでした。
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寝室からトイレを眺めました。トイレ入口の右側には、手すりを取り付けました。手すりの右隣りには、浴室へ直接繋がる入口になっています。トイレのレイアウトは、何度も住まいてさんと打ち合わせをした結果です( 2018.06.19) hr.icon
窓を背中にして、便器を取り付けたくなかったのは、それだと、便器に腰を掛ける際に、体を180度回転させることになるからです。室内での移動は杖を利用していて、「転倒」のおそれがあったからです。
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そこで、便器を『横向き』に配置することになりました。そうすると、体の向きを「90度」回転させるだけで済み、腰掛けやすくなります。
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トイレの入口は、既存の電動アコーディオンドアを利用しました。スイッチを操作する間も、手すりに左手を添えて置くことができます。この長く続く手すりは、「杖(つえ)」替わりの手すりです。なので、手すりの高さは、杖のグリップの高さと同じ、74cmに合わせました。
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便器の脇の壁には、定番の「エル字型手すり」です。「手すり」は厳密にいうと、ふたつの役割があるそうです。長く続く手すりのように、しっかりと掴まずに手を滑らせる手すりと、縦の部分のような、便器から立ち上がる時に、しっかりと掴む手すりです。握力の弱い方なら、手すりの役割に合わせ、形状を変えることもあります。
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トイレは、広いに越したことはありませんが、反対に、「狭い」ということもメリットになり、便器から立ち上がる時に、正面の手すりを両手で掴めます。
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このトイレの右隣りは、洗面室と浴室になっています。トイレの入口の右側には、浴室へ直接繋がる入口もあります。寝室から直接、浴室へ行けると、いいことがたくさんあります。寝室から浴室へ行くのに、寒い廊下を通らなくて済み、入浴後すぐにベッドに戻り、ゆっくりと着替えることができます。
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そしてもうひとつ、大切なことがあります。それは、「トイレに間に合わなかった」時に、家族の気づかれずに、すぐに浴室へ行き、体を洗うことができることです。
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昨日の記事〈9661〉で、トイレまでが怖かった思い出を書きました。もうひとつ付け加えたい、思い出がありました。小学生の頃、兄弟全員で、インフルエンザにかかってしまったことがありました。
私は、布団とトイレとを何度も往復する中、とうとう「トイレに間に合わない」事態となりました。その始末を両親がしてくれたのですが、高熱だからなのか、その時を様子を思い出せないのです。もしかすると私は、両親に十分なお礼をしていないので、忘れたいからなのかもしれません。
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みなさまは、「そろそろ、親のこと」という、なんとも耳の痛いフレーズを、お聞きになったことありますか。
このトイレリフォームは、「母の日」に、区役所に助成金の申請をして、「父の日」に工事が完了しました。息子さんからの『プレゼント』なのだそうです。
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