9561_向かい合う障子窓を見上げて思うこと
ご夫婦それぞれのアトリエで、自分の創作を深めらることができる。そのアトリエを、リビング上部の吹き抜け越しに、向かい合わせたいと考えました。いわば、『1階には住み、2階では深める』ような空間構成が、設計当初から迷うことなく、この住まいてさんご夫婦には、ぴったりな様に思えたのでした。竣工間際になると、なぜか住まい造りの最初の頃の記憶が、色々と蘇ってくるものなのです。
https://gyazo.com/80c8708c56eb90ece5bf5250d447d8c1
平日はご夫婦ともお仕事があるので、1階だけで完結する間取りにして、コンパクトに暮らせることを優先しました。竣工間際になると、考えたことが多くなる私です( 2018.11.09) hr.icon
https://gyazo.com/5fca033cc63c6fc807adbd3f8c971451
それぞれのアトリエには、LDKを見下ろす、障子窓があります。
よく見ると正面のこの壁は、天井まではないのです。
LDKからの暖かさが、入ってくる様にするためです。
https://gyazo.com/07eab405de99b086ee480c3fd2f32c54
キッチンの上が、渡り廊下ですが、できるだけ床の厚さを薄くし、
渡り廊下の床を1階に近づけ、一体の空間となることを願いました。
https://gyazo.com/8a566e2a1ad083675f3bf24f0354efce
キッチンの背面の食器棚の後ろが、北側の外壁に面した階段です。
この階段には、横長のピクチュアウインドウがあります。
実はこの窓からの北の森を眺める景色が、この敷地で一番よく、
階段を昇降する時だけに、眺めことのできる景色なのです。
https://gyazo.com/06022d4acd942f31ef71616b06b4a81e
実は、住まいを造らせて頂いている時に、いつも考えることがあります。
それは、夫婦ってなんだろう、家族ってなんだろう、ということです。
なぜ、私は結婚をし、運命を共にする相手を欲したのだろう。
生きて行けば向かい合うのは、楽しいことばかりではないはずで、
きっと、辛いこともあるだろう。なぜ、ひとりではないのだろうと。
実は私は、今になってもわからなくて、
このことを住まいてさんから、住まいそのものから教わりたくて、
竣工間際の忙しくしている、職人たちに迷惑がられながらも、
少しでも足元がよくなる様にと、掃除をしながら考えているのです。
結婚といえば、こんな記事を書いたことがありました。