9493_ふたつの計算式で、昇降しやすい階段に
急な階段と、緩やかな階段、どちらの階段が昇降しやすいのかは、いうまでもありませんね。そしてもうひとつ、昇降しやするために必要なことがあります。それは、階段を歩幅に合わせることです。そのための、ふたつの計算式があります。
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高さは、住宅の中で最も、視線が動きダイナミックな空間。そして住宅内での事故が、多い場所でもあります( 2019.01.13) hr.icon
私は子どもの頃、大工の父から自慢げに、
階段についての建築用語を教えられました。
・階段1段の高さを、蹴上げ(けあげ)といい、
・階段1段の奥行きを、踏み面(ふみづら)という。
ですが、その階段は、どの様にしたら昇降しやすくなるのか、
という話には、ならなかったことも覚えています。
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階段を歩幅に合わせるための、ひとつめの計算式です。
・「蹴上げ + 踏み面 ≒ 44 cm前後」にする。
そして、ふたつめの計算式です。
・「蹴上げ + 踏み面 + 蹴上げ ≒ 64 cm前後」にする。
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私が戸建て住宅で理想としているのは、この組み合わせです。
角度は37.2度と、緩やかな階段です。
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・19 + 25 = 44cm → ◎
・19 + 25 + 19 = 63cm → ◎
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ですが階段は住まい全体の中で、考えなければなりません。
緩やかな階段は、面積が大きくなってしまうので、
急な階段にせざるを得ないことも、あるものです。
その基準としている組み合わせです。角度は44.5度です。
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22.2 + 22.6 = 45cm → ◎
22.2 + 22.6 + 22.2 = 67cm → △
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昔見たテレビのクイズ番組で、「なぜ、停止しているエスカレーターは、階段よりも昇りにくいのか?」と、出題されていました。
その番組での正解は、「エスカレーターの1段の高さが同じではないから」というもので、見ていた私は、「違うでしょ」と思ったのでした。
エスカレーターの、蹴上げと踏み面は、階段のそれよりも、
大きくなっていて、歩幅に合っていないからだと思うのでした。
両側に手すりを付けたのは、90代のお住まい、1回だけでしてた。両側を同時に掴むためには、階段の幅は狭くてよかったと思いました。