9368_洗面室に「回遊性」を持たせるマンションリフォーム(1)洗面室
バリアフリー住宅では水回りスペースが大切ですが、トイレや浴室に比べると、「洗面室」は重要度が高くないように思えます。ですが洗面室は、洗面台や洗濯機を置くためのスペースではなく、浴室・トイレ・寝室・LDKとをつなぐ、「生活動線が交差する要所」としての役割こそが大切です。
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玄関ドアから続く廊下を中心にした、 3LDKの典型的な間取りです。廊下の正面にLDKへのドアがあり、LDKに入るとすぐに洗面室への引き戸になっています。
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リフォーム前は「洗面室⇄LDK⇄廊下⇄寝室」の生活動線で、典型的な回遊性のない間取りでした。
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今回のバリアフリーリフォームで、「LDK⇄洗面室⇄寝室⇄廊下⇄LDK」と、ぐるりと一回りできる生活動線にし、回遊性を持たせることにしました。
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生活動線が描く円の中心に、洗面化粧台を配置しました。75cm幅の洗面化粧台は、車いす対応のものではなく、いす座で使いやすいものにしました。
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鏡上灯はスイッチ操作しなくても、鏡の下にあるセンサーに手を近づけるだけで点灯できます。手が濡れている時でも、鏡を汚さなくてすみます。
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水栓も吐水口の先端にセンサーが付いていて、手を近づけると吐水止水ができます。またシャワーホースなので、吐水口を手前に引き寄せることもできます。即湯ユニットを取り付けたので、すぐにお湯が出てきます。
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使い慣れていた以前の洗面化粧台に合わせ、高さは 84cm。前傾姿勢になりすぎないようにするためです。開口高さは 63cm、膝の高さは 58cmなのでぶつかりません。ですが、つま先がぶつかってしまい、正面パネルを一部開口しました。
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早速、住まいてさんに確認してもらいました。想定通りに寄り付くことができました。洗面化粧台の背面にはタンクレス便器がありますが、車いすでの回転には支障ありませんでした。
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寝室の 2枚引き込み戸を開けると、寝室と洗面室をワンルームとして利用でき、洗面室と寝室の温度差が少なくなります。その先の浴室にもすぐ行けます。
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寝室のベッドの位置からは、洗面室はこのように見えます。洗面台の左側の 2枚引き込み戸を開けると、LDKに繋がります。「寝室⇄洗面室⇄LDK⇄廊下⇄寝室」と、ぐるりと一回りできます。
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