「建築士の一日:大瀧雅寛」の原稿
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なぜこの仕事に就いたのですか?
なぜ建築士になろうと思ったのか、父が大工だったので小学生の頃から弟と一緒に仕事の手伝いをしていました。
建築の仕事をは大変なので、私が建築の仕事を選ぶことにし、工業高校の建築科を目指すことになったとき、父はむしろ反対しました(実際に私が高校生の頃に、父は工事現場で怪我をしてしまい、収入が激減しまうようなこともありました)。
それでも建築の仕事を選んだのは、子どもの頃に慣れ親しんでいたことが、働くようになったとき、自分の最大の味方となってくれるのではと信じたからです。
小学生の頃の私は、「建築士」といういわば「建物の図面を書く」という仕事があるとは知らず、実は高校3年になり就職先を決めていく際に、初めて知ったのでした。
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どんな仕事をしているのですか?
私の場合、21才のときに勤めていた設計事務所を退社し、設計事務所と工務店を立ち上げました。
父や弟が大工だったので、個別対応の住まいづくりを強みにして、住宅の建て替えやリフォームのご依頼をいただいていました。
あるとき、友人の両親が事故により、車いすユーザーとなり、バリアフリー住宅にしなくてはいけなくなりました。
その家を建て替えを依頼されたことがきっかけとなり、その後もたくさんのバリアフリー住宅の依頼を、埼玉県だけではなく、東京都・神奈川県・千葉県・群馬県など、遠方からのご依頼をいただくようになり、車いすユーザーを始めとした、障がい者、高齢者の住まいを専門とすることとなりました。
また最近では、福祉施設や幼稚園や保育園なども手がけています。
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おもしろいところややりがいは?
住まいづくりの仕事は、みなさんが想像する以上に面白いものです。
ひとつひとつの住まいで、ひとつひとつの物語に出会えるからです。
住まいてである家族さんから、たくさんのことを学べるからです。ときに設計の話から外れて、家族のありかたとはなんだろう、自分の人生を、どうやって整理していくかなど、奥の深いお話しを、聞かせていただくことも多くありました。
そういった話を、私のこころの中にしまっておくだけでなく、多くのひとに伝えたいという気持ちが、自然と湧いてきました。
そんな気持ちで、家族さんから教えていただいたことを、次の住まいての家族さんに伝えていく気持ちで、一棟一棟の住まいを造らせていただいています。
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建築士に向いているのは(中学生の段階で)どんな人だと思いますか?
人の話を真剣に傾聴することができ、その人の立場になれる人になれるひと。
ものを作るのが好きなひと、ただ作るだけでなく、作りながら自分なりを工夫を考えられるひと。
でも第一には、「好きこそ物の上手なれ」、建築が好きなことです。
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写真とキャプション
(1)上半身正面向き
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バリアフリーリフォームが竣工したばかりのお住まいです。
(2)打ち合わせの様子
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(3)施工のチェックの様子
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トイレの手すりの打ち合わせをしています。手すりの位置はひとりひとりに合わせて、取り付けます。
(4)段差リフト
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道路から床までの90センチの高さを、車いすでも昇降できる段差リフトです。リフトの脇には階段も作りました。緩やかな階段の両側に手すりを取り付けました。車いすの時はリフトを使い、歩く時は階段を使います。
(5)ベッドと水回りのつながり
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狭いお住まいなので、LDKにベッドも置くことにしました。ベッドからすぐに、洗面台、トイレ、浴室へと、車いすでも移動しやすくなっています。
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