GO OUT (ゴーアウト) 飛び出す人だけが成功する時代
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by 坪田一男
TODO
人間的魅力を高めるため文化にも投資する
行く先々スポットでトランペットを習うみたいなエキサイティングな学び方をしたい
人生100年時代は「飛び出す人」がキャリアを築く
ゴーアウトする性質は、日本人を含む人類の遺伝子に刷り込まれていることで、特別なことではないのではないか。
一方で、探索を通じて探し当てたもののうち、成功確率が高そうなものを深掘りして磨き込む行為を「深化」と呼びます。 この深化があるからこそ、企業は質の高い製品やサービスを顧客に提供し、社会的評価を受け、安定した収益を得ることができます。これを模式的に表したのが次の図1
「型があるから型破り。型がなければ、それは形無し」
外に飛び出すことで手に入る「もの」
外に出ることは、子どもの近視予防だけに効果があるわけではありません。大人の世界では、うつ病や認知症の改善効果があることもわかってい
私は外出をするとき、ある目的地にたどり着くためにビルなどの建物のなかを通るコースと、建物の外を歩くコースがある場合は、必ず外を歩いています。真夏の暑さや真冬の寒さはこたえますが、外を歩くほうが健康に良いことがわかっているので、それを習慣にしています。
ナンパというと誤解されそうですが、自分のコンフォートゾーンからゴーアウトして知らない人と友だちになる力は、これからの人生を生き抜いていくうえで非常に大切なものになると思います。
「異端は、認められたら先端になる」 ゴーアウトの本質を言い当てている言葉です。 異端と思われるのは、まだ世の中に認知されていない状態のものです。それが認められた途端に、イノベーションとみなされ、先端になるのです。
「すべてのものは学ぶことができ、すべてのものは教えることができる」 「Teaching is learning(教えることは学ぶことであり、学ぶことは教えることにつながる)」
私は、シェアすることによって学んでいるのかもしれません。 本をシェアするときも、もっとも重要な「テイクホームメッセージ(覚えてほしいこと)は何?」と聞かれることがわかっているから、それを確認するためにもう一度読み返します。復習することになるので、自分の知識の深化にもなります。深化しなければ、シェアすることもできません。
莫大な寄付をしているマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏などは、自分がビジネスで儲かったときと同等の幸福感を味わっているということなのです。
どんなに回り道をしても、自分が動き続けていれば絶対に失速しません。そのためには、動き続けるための心の持ちようを「ごきげん」にしておく必要があるのです。
アメリカのシリコンバレーは、次のような考え方で動いています。 「Fail Fast, Fail Cheap」
リスクを恐れる日本人は、そのリスクが目に見えないから不安になっているという考え方もあります。それをこのように洗い出し、リスクを埋めていくことでゴーアウトできるようになるかもしれません。
経営コンサルタントで経営共創基盤のCEOを務める冨山和彦さんが、日本人の状態をこう分析しています。 「高度成長の実現で大量生産型のビジネスモデルがうまくいってしまったため、ずっとそこにいることが安全で、外に出ることが危ないと思ってしまった。そのため、結局は出られないまま終わってしまった」
先ほど、脳の「報酬系」が活性化された状態を「ごきげん」と表現しました。しかしながら、これは単なる気分や状態ではありません。むしろ、その人が「ごきげん」であることを「選び取る意志」が何より重要だと考えています。
「悲観主義は気分だが、楽観主義は意志である」
私の考えは、意志はもちろんあるにしても、無意識も含めて人間は存在しているのであって、無意識が決めていることは意識には上がってこない。したがって「ごきげん」でいるためには無意識を巻き込むしかないという考え方です。だからこそ、無意識を「ごきげん」にするよう教育する必要がある。そうしないと、意志の力だけでは「ごきげん」にはならないからです。 意志のほうで「ごきげん」と言っていても、無意識が「不機嫌」になっていれば、全体として「不機嫌」になってしまいます。そうなると、意志が無意識の「不機嫌」を「ごきげん」になるように説得しない限り、「ごきげん」にはなりません。それには工夫も強い意志も必要です。
人類は、ホモ・サピエンスが東アフリカに出現した 20 万年前を起点に 19 万9900年間は、ネガティブな考え方をしている人のほうが生存確率が高かった。だから、私たち人間はネガティブな考え方に慣れています。 しかし、今や大きく環境は変わりました。最近はポジティブなことを考えられる人のほうが生存確率が高くなっていると考えられます。もはや、これは哲学かもしれません。ポジティブな思考をするほうが生き残れるという考え方を信じないと、受け入れられないかもしれません。
人類には奇妙な遺伝子が組み込まれています。それを「冒険遺伝子」と呼ぶ人もいますが、「ゴーアウト遺伝子」と呼びたくなるほど、ゴーアウトしなければ収まらない人たちがいたのです。 おそらく、合理的な理由はなかったでしょう。100人いたら、 99 人はおそらく死んでしまった。そのうちのひとりが生き残り、歴史をつないでいったことが、彼らの本望だったのではないかと想像するのです。
思い込みの外に飛び出す
最近私が始めたのは、仕事で海外に行くときに、行った場所でトランペットのレッスンを受けるというものです。デンバーに行ったとき、サンフランシスコに行ったとき、シアトルに行ったとき。それぞれの場所でレッスンをしてくれる先生を探し、1時間だけの単発のレッスンを受けました。
自分は時間を売っている。遊びと仕事は違う。仕事の時間はこれをやる、遊びの時間はこれをやる。そういう杓子定規なロジックのなかだけで動いていると、深化も頭打ちになり、新しい地平は見えません。それはすでにお話しした通り、専門のなかだけで閉じていたら、新たな発想との結合が起こらないからです。
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では、忙しいと口にする人は、自分をどのように規定しているのでしょうか。 「自分は今、誰かに命じられてやらなければならないことがたくさんあり、自分の思いどおりの人生を送っていません」
一橋大学大学院経営管理研究科(一橋ビジネススクール)の楠木建教授の著書に『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』(文藝春秋)という本があります。簡単に言うと、良し悪しよりも好き嫌いで経営したほうがうまくいくというのがその論旨です。この論には、私も同意します。
ゴーアウトするとは、コンフォートゾーンから出て新たな世界を覗くことです。その探索行為で見たもの、体験したことから、学びを得なければならないと考えてしまうのではないでしょうか。 私は、ゴーアウトで必ずしも学びを得なくていいと思っています。
業界の外に飛び出す
周囲のコンセンサスも得ながらやらなければならないとなると、とんでもないエネルギーが必要です。それをクリアしてでもやってみたいというハングリー精神が、今の企業人にはないような気がします」
この「いわれのない万能感」は「ポジティブ・イリュージョン(=Superiority Illusion)」と言い換えられます。 このうちのひとつが「自分はすごいと思う幻想」です。幻想と言っていますが、自分は周りよりも優れているという優越感は、まさにポジティブ・イリュージョンです。
二つ目が「自分にだけいいことが起こるという幻想」です。周りの買った宝くじははずれるけれど、自分の買った宝くじだけは当たるというポジティブ・イリュージョンがあるからこそ、多くの人が当選確率の限りなく低い宝くじを買うのです。
三つ目が「自分が物事をコントロールしているという幻想」です。宝くじは連番で買う人が多いと思いますが、バラでも買えます。そうしたほうが自分で選んだ感覚が強くなり、本当は関係ないとわかっているのに、なんとなく当たる感覚が強くなるというポジティブ・イリュージョンです。
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記憶の原理からして、一度読んだだけで覚えることは絶対にあり得ません。人間の脳は、何度も出てきたものを重要だと判断する機構になっているため、せっかく一次情報を仕入れてもそのままにしておけば、必ず忘れてしまいます。
作られた枠の概念から飛び出す
私は若いときからリスクを恐れず、興味を持った人に対してはナンパをするように積極的にコミュニケーションを取ってきました。そのときに痛感したのは、会話の引き出しの多さの必要性です。 国際的な「ナンパ」になると、かなり広範囲で深い教養が試されます。それは、スペイン人の眼科医の女性とコミュニケーションを取ったときに強く感じまし
眼科の話であれば専門用語も含めて英語は苦になりませんが、映画や絵画や文化の話になると、普段とは異なります。自分の引き出しの少なさ、小ささを露呈しないように一生懸命話しますが、さまざまな分野の知識を学ぶことの重要性を改めて認識した経験でした。