京大受験生のための京大退学エントリ
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6.1 この文書を読んでいる、退学を考えている、もしくは退学してしまった皆さんへ。
カウンセリングルームの言うとおり、留年や中退は身の破滅ではありません。それでは、留年者、中退者
の本当の敵は何か? それは「留年・中退は身の破滅」というストーリーに、自ら荷担してしまうことです。
そんなことはありません。人には一人一人の人生というストーリーがあるだけで、他人が書いたシナリオの
上を歩いているわけではないでしょう? 誰かの書いた筋書きの上で踊ることこそが、人生の最大の敵であろ
うと思います。どうか「そういうことにしておきたい人たち」に乗せられないで欲しい。「中退には破滅的な
結果しか待っていない」というストーリーをえり好みする人たちに負けないで欲しい。大学卒業というシナ
リオが大学中退というシナリオに変わったところで、2 文字変わっただけだと前向きに捉えて進んで欲しい、
そう思います。
「破滅」を見たがる誰かに負けないで欲しい。中退者は卒業者よりもタフなのは間違いないんです。漫然
と卒業するよりも、より偉大な決断をしたことに疑いはないのです。
確かに大企業で鮮やかに花を咲かせる同期には勝てなかったかもしれない。でも雑草が無くなることはな
い。抜いても抜いても図太く生えてくる雑草であれ。そう願います。
そして……。
真に「もったいない」のは、"京大に「せっかく」合格したのに退学すること" ではなく、"他人の書いた
ストーリーに乗せられて自らの人生を歩むこと" なのです。
きっと若い高校生、あるいは浪人生である受験生の皆さんは、京大に入った後は、就職活動で大企業に入
り、安定した職で出世を……と考えていることでしょう。しかし京大生であった僕の目から見ても、そんな人
生を歩んでいる人は、ほんの一握りに過ぎません。多くの人は、決して大きいとは言えない企業に就職しま
すし、高校生の目から見れば恐ろしいほど経営の不安定なベンチャー企業に行く人もたくさんいます。フリー
ランスだってたくさんいます。せっかく入った職場を半年も経たずに辞めてしまう人だっています。しかし、
その人達も含めて、全員が尊敬すべき人生を歩んでいます。いい企業、安定した企業でずっと勤め続ける、そ
んなものはむしろ少数派でしかありません。誰かが「京大」にそういうストーリーを描いただけなのです。
誰かが描いた「京大生らしいストーリー」とは別に、まったく新しいストーリーを描ける方が、京大生ら
しいと思いませんか。
退学というストーリーを含めて、自分の人生を自分で作れる人間になって欲しい。これをもって受験生の
皆さんへのメッセージとします。
@iwaokimura: 件の退学エントリについては,dropoutというファイル名でdropboxに置いてあるあたりがおもしろい :)