2025.05.17 解体処理場ムジカ見学
場所:埼玉県飯能市
やったこと
鹿の回収x3
鹿の解体処理x4
アライグマの解体処理x2
ハクビシンの止め刺しx2
振り返り
ムジカについて
元飯能市の鳥獣対策職員の方が始めたNPO法人
解体処理場は古民家を改修して作ったとのこと。床の痛みが激しい物件を購入し、床を剥がしてコンクリ施工。施工費は約800万円ほど(土地建物除く)。
飯能にはもともと猟師工房があったが、出ていってしまったので処理場がなくなってしまった。現在2軒ある。
見学はいつでもウェルカム、オープンな雰囲気。
飯能市狩猟事情について
鹿が多い。イノシシも増えてきた。(各地と同じ...笑)
熊はほぼ出ない
アライグマも多い。
地元猟友会の協力は...いろいろ事情があるらしい笑
運営について
年間で170頭受け入れ
収支はトントン
別の解体所さん?は500頭受け入れで従業員3人ぐらいとのこと
key.iconこれは猟師工房さんの話ですね
有害でかかった罠に回収しにいく。罠をかけた方には報奨金が入り、ムジカは肉が手に入る。
設備について
処理室は3室(毛皮を剥がす前処理室、内臓抜きとバラしをする解体室、肉を切り分ける精肉室)
県によって保健所の基準が違うらしく、埼玉は3部屋必須らしい。毛皮を外でバラしてもよい県があるらしい。
冷凍ストッカーが3台ぐらい
ガラス冷蔵庫が2台
吊り下げウインチのレールは梁に打ち込んだとのこと。吊るしたまま移動できるようレールは部屋をまたいで設置されている。
ただし、保健所が求める床上に対してちょっと低いらしい。
吊り下げた時に肉と床が60センチは離れるように指導されるとのこと(水跳ねによる汚染防止)。なので、270センチの天井高を確保できるようにしたほうがよい。
給湯器は前処理室と解体室にそれぞれ必要。
手元の温度で85度を確保する必要があるとのこと。
給湯器一台から配水すると温度が下がってNGらしい
二槽シンクも前処理室と解体室にそれぞれ必要。
床の配水は流れが悪く、後から排水溝を掘ってもらった。...が詰まっていたので、作るときには重要ポイント。
壁および天井はペンキで防水処理。
電灯も防水仕様。
部屋と部屋の仕切りは手作り感があった。既製品とかじゃくていい。
ただしカーテンはダメなはず
捕獲について
罠は回収の大変なところにはかけない
鳶口で頭部を打撃して気絶→ナイフで止め刺し
内臓の処理は解体処理場で行うためノータッチ
解体方法について
小型鳥獣は水につけて止め刺し。槍だと小型動物ほどなかなか死なないので、溺死させてあげるのが一番苦痛がないとのこと。
食肉利用する場合、マダニの除去に殺虫剤は使えない。なので高圧洗浄機で洗い流す
蹄からくるぶしまで肉がない手足部分は丸鋸で先に切断
前処理室に運び入れ
後ろ足の腱にハンガーをつけて吊り下げ。雑誌や書籍でよく見かける形。
電動チェーンブロックは片手で操作できて便利。
肛門を環状にくり抜いて結束バンドで処理
雄の場合、性器も縛る。こうしないと膀胱から尿が漏れる。雌は不要。
皮を剥がす
頭は割と胸に近いところから落とす。首の肉は深追いしない。
ここまできたら解体室に移動
腹出し
内臓は要望がある分だけ確保してあとは廃棄
グリーントライプの認知が若干上がってきているっぽい。匂いが大変で処理してないらしいが、ほしい人は結構いるっぽい
前足を外す
ハラミ(内ロース)を取る
あばらは取ってないとのこと。保管場所を圧迫するので今の施設規模では扱い切れないらしい
後ろ足を外す
背骨やモツをゴミ袋にまとめて終了。罠がかかっていた方の手足は廃棄かペット用になる
アライグマは毛皮だけ取ってあとは廃棄。NPOの理念としてすべての有害鳥獣の活用を目指しているものの、利益としてはかなり薄そう
ここまでの処理で約1時間〜1時間半
毛皮の処理について
皮下脂肪は高圧洗浄機で掃除
あらかた取れたら端はハサミ等でカット
ミョウバンなめしでやってる
産業廃棄物
解体残渣、血液や洗浄後の脂肪ほか
解体残渣は処分業者に依頼している。
グリーントライプや一部の枝付き肉はペットフード屋さんで引き取ってもらっている。
どちらも受け入れが出来ない(処分業者のキャパシティオーバー、ペットフード屋さんの設備故障等)ことがあるので、代替案は探っておく必要がある。
今回の見学では残渣の処分ができず腐敗による悪臭がひどかった。
血液等はいちど地下のタンクに保管?して別途廃棄。