ウェブ上の議論における対立の解消を促進するための意見バイアス解消エージェントのプロトタイピング
ウェブ上の議論における対立の解消を促進するための意見バイアス解消エージェントのプロトタイピング
Hikaru Ishizuka, Shun Shiramatsu, Keiko Ono, "Prototyping Agents for Resolving Opinion Biases Toward Facilitating Sublation of Conflict in Web-based Discussions," in *Proceedings of 2022 IEEE International Conference on Agents (ICA)*, pp. 18-23, 2022. DOI:10.1109/ICA55837.2022.00010(https://doi.org/10.1109/ICA55837.2022.00010) ウェブ上の議論における対立の解消を促進するための意見バイアス解消エージェントのプロトタイピング
サブレーション」(または「アウフヘーベン」)とは、対立する2つの議論に対して、どちらかを否定することなく、合意された答えに到達するプロセスを指す言葉である。本研究では、サブレーションの度合いを数値化する議論実験を行い、その結果を分析することで、議論における意見の対立の停止に寄与する要因を明らかにしました。その結果、自分の意見の根拠となるURLの掲載数と合意案のサブレーション度には、弱い正の相関があることがわかりました。しかし、実際の議論や討論では、全員が同じ主張をし、反対意見がほとんどないため、偏った意見になってしまうことがある。そこで、エージェントが議論において少数派の意見を補強する情報を投稿することで、意見の偏りをなくす方法を開発しました。実験結果は、自然言語処理モデルであるGPT-3が、情報提供のための関連情報の要約や意見の偏りの解消に適用できることを実証した。