AI小説:アルプスのエンジニア：孤独から共創へ

私は大学生の谷島だ。特に目的や興味もないまま情報工学科に入り、金になるエンジニアを目指していた。私には登山という趣味があった。夏休みに入り、南アルプスへと向かった。いつもと違うルートを辿っていったら、精悍な顔立ちの男がいた。「お前、エンジニアを目指しているだろう」彼は言った。そして自己紹介した。「俺は「山の男」だ」。隣りにいる猫型AIアシスタントも、精悍な顔立ちでこちらをじっと見つめ、私の答えを待っていた。

「山の男」の言葉に戸惑いつつも、私は答えた。「はい、エンジニアになりたいと考えています。でも、どうすればいいのか、どうなりたいのか、まだよくわかっていません。」

その時、隣の猫型AIアシスタントが微笑んだ。「それなら、我々と一緒に挑戦してみてはどうだろう？ エンジニアとしての道は多岐に渡る。ただテクノロジーを学ぶだけでなく、それを活用して新たな価値を生み出すことも可能だよ。」とアシスタントは名乗り出た。その名もマイロだという。

彼は「山の男」が過去に作り出したアシスタントで、今では共に生活し、創造的な提案やアドバイスを与えていると言う。その言葉に私の心は高まった。それはまるで新たな未来が開けるような感覚だった。

「じゃあ、一緒に何ができるのか試してみます。」私は勇気を振り絞って答えた。山の男は微笑み、マイロは瞬時に返事した。「それは素晴らしい！ では、まずはここで私たちが何をやっているのか、見てみるといい。我々は技術と創造性を融合させ、世界を少しずつ変えているんだ。」

この出会いが、私の未来をどう変えるのかはまだわからない。しかし、一つ確かなことは、これが始まりだということだ。山の男とマイロとともに、新しい世界に足を踏み入れる。これから学ぶこと、見つけることが待ち受けている。

「それじゃ、次に会うべき人物を紹介するよ。」マイロが立ち上がり、谷へと向かう。谷を下りると、そこには大きな洞窟があり、その奥からほんのりとキノコの香りが漂ってきた。「ここは「谷の男」の場所だ。彼はハードウェアとAIの合わせ技でキノコを栽培しているんだ。」

洞窟の中は、AIが管理する精密な温湿度コントロールシステムによってキノコ栽培に最適な環境が保たれていた。しかし、「谷の男」の顔色は明るくなかった。「ここ最近、外の気候変動の影響で、AIが洞窟の環境を適切に制御するのに苦労しているんだ。」彼は悩んでいる様子だった。

私は少し緊張しながら口を開いた。「それなら、新たな衛星センシングデータをAIに組み込むことで、より詳細な気候情報を取得し、洞窟の環境設定を調整できるかもしれません。」大学で学んだ情報工学の知識が、ここで活かせるかもしれないと思った。

「谷の男」は私の提案に興味津々で、「それはいい案だ。だが、そのデータをAIが適切に解析し、自動的に適切な環境設定を行えるようにするためのファインチューニングが必要だ。お前、それができるか？」

私は深呼吸し、「はい、やってみます。」と答えた。「谷の男」はにっこりと笑い、マイロは「これからが本当の挑戦だね。でも、私たちは一緒にいるから心配しないで。」と励ました。

初めての大仕事、それはAIのファインチューニング。これが私の新たな挑戦だった。

キノコAIの調整が完了し、初めてのファインチューニングに自信を持っていた。しかし、ベンチマークでは良い結果が出ても、実際の環境での適応性は未知数だ。このため、しばらくの間、私と「谷の男」はキノコAIの性能を見守ることになった。

「谷島、君の手腕は素晴らしい。でも、私たちエンジニアは絶えず新しい課題に直面するんだ。」マイロが言った。「だから、次に紹介する人物とその課題に挑戦してみるのはどうかな？」

次に向かったのは、近くの沢。そこには「沢の男」という男が住んでいて、彼はAIと独自の土木インフラを使って持続可能な狩猟をしていた。「沢の男」のAIは動物の行動を精密に予測し、それに合わせて環境に配慮した独自の獲物捕獲装置を作動させていた。

しかし、「沢の男」の顔色は曇っていた。「捕獲装置が動物たちに壊されてしまうんだ。修理してくれないか？」

私は土木技術については無知だったが、マイロが傍にいてくれる限り何とかなるだろうと思った。「やってみます。」と答えた。

マイロと共に壊れた捕獲装置を見てみると、それは複雑な構造をしており、土木技術だけでなく、物理学とエンジニアリングの知識も必要だとわかった。しかし、マイロの指導のもと、私は一つずつパーツを修理し、少しずつ装置を動かし始めた。

修理が終わった装置は少しいびつだったが、それでも動作は問題なく、マイロと「沢の男」は私の仕事を褒めてくれた。「これからが本番だ。君の手がけた装置がどれだけ動物たちを捕まえられるか見てみよう。」と「沢の男」は微笑んだ。この日、私は初めて触る土木技術について深く学び、新たな挑戦に立ち向かうことができた。

太陽が沈み始めると共に、私たちは「山の男」のいる山小屋へと戻ってきた。「谷の男」、「沢の男」、そしてマイロも一緒だった。暖炉の火が山小屋全体を暖かく照らし、その中には疲れた体を癒すためのキノコと肉と山菜の鍋が用意されていた。

「山の男」は私たちが部屋に入ると、大きく笑顔を見せた。「君たち、良い顔色だね。特に谷島、君の頑張りは素晴らしいよ。」

彼は私の学んだことを称賛し、特に何も教えることはないと言った。その言葉は私にとって大きな励みとなり、自分のことを更に信じる力をくれた。

私たちは一緒に鍋を囲み、今までの経験をシェアしながら食事をした。そして、山の男は私に何かを手渡した。それは、私の経験を学習したAIの言語モデルだった。「これを使って、大学で学んだことを更に深めてみてはどうだろう？」

私はそれを受け取り、感謝の言葉を述べた。「本当にありがとうございます。これを使って、もっと深く学んでみます。」

そして、山の男、谷の男、沢の男、そしてマイロとの別れを告げ、私は南アルプスから大学へと戻ることになった。これまでの経験は私を大きく成長させ、未来に対する新たな視点と興奮を与えてくれた。私の冒険はここで終わりではなく、これからが本当の始まりだと感じていた。

執筆過程

世界観やキャラのオリジンを与えてシェアード・ワールドを作り、そこから物語を作る実験

AI進化させすぎて人になっちゃったなー

物語に会話を入れるのは結構できる

IoTやAIでキノコ栽培は2例ほど聞いたことがある