横トリ2017メモ
また、8年前だが、今でも忘れられない作品として、瀬尾夏美《大きな石のある風景》(2017)がある。瀬尾夏美(1988-)は2012年以降、岩手県陸前高田市に拠点を構え、制作を行っている 。私はこの作品に「横浜トリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」 で出会った。陸前高田の風景を鮮やかに描く。実際以上の鮮やかさに人の生活が乗っているように感じた。8年前の自分は、東日本大震災を「テレビの前の出来事」だと考えていた。東北は遠い国のように感じていた。しかしそれは自分の故郷に起こりえる喪失だったのだと思った。