三つの期待値、あるいは、見えないものを見ようとすること
ゲーマー(やデータ・サイエンティスト)にとって、期待値は事象の確率から算出できる値で、十分に合理的に予測できるものである。
プログラマーにとって、期待値はテストケースに記述する正解であり、事前に答えがわかっていることを表している。
マネジャー(やセールスパーソン)にとって、期待値は「どのくらい期待してもよいのか?」への回答である。その期待値は、期待する側と期待させる側とで一致していないことも多く、ときに問題となる。
マネジャーは未来を予測できると考えているが、現場は予測できないと考えている。
予測できないのは情報が足りないからだとするマネジャーに対して、情報は集められないのだとする現場は対照的で、その断絶は大きく深い。