第2回ごうつホビー祭り イベントレポート
ホームページオブ百合機械・管理人の残響/残田響一です。HPがScrapbox.ioに引っ越しして、模型関係の第一回目の記事です。
そもそも模型関連更新がお久しぶりな今回の記事は、ついこないだの、2018/08/25(土曜)~8/26(日曜)に行われた、
「第2回ごうつホビー祭り」についてレポートをします。
https://gyazo.com/a1547b4073c641bbc4e21da9193165fe
http://52sat.cloud-line.com/images/top3.png
残田が、このホビー全般を取り扱う祭りに参加するようになったのは、第一回のオフレポ を参照して頂きたいのですが、江津(島根県西部)の、
さんと、
さんが中心となり、有志が集まって行われる祭り。東京からリアルに来るとなると、いっちばん移動がめんどくらしい土地である、この江津。そう、この江津において、夏より熱いホビー/趣味のたのしみを燃えさからんと、モデラやゲーマーが集って、2日間、楽しい時間を過ごしました。
残田は去年FAGと鉄道模型モジュールのミックスなジオラマを作って、出雲(島根県東部)から段ボールを担いで電車で前日入りしたってこともあって、主催者さん側の覚えもよく、理工クラブの方々や、地球堂店主・南條氏(以下地球堂さん)とその後連絡を取り合うようになりました。
彼らから「第二回ごうつホビー祭りやりますよ!」と第一報を頂いたとき、
「おお!今年もやるかっ!」
と思ったと同時に、
「ちゃんと集客や、多少の費用対効果のペイが少しは出来たんだ……結果が認知されたんだよかった……」
と、安堵したのも事実です。
去年は、チケット制度なかったですし……
さて今回のごうつホビー祭り、第2回。第2回だけあって、規模がでかくなりました!
会場は前回と同じパレットごうつですが、去年は一階だけの貸し切りだったのに対し、今年は1階・2階・完全開放で貸し切り! フロアをフルに使用しての、大々的な催しになりました。
ここで、催しをリストアップしてみます。
・模型展示会(ノンジャンル・ノンスケール)
・工作スペース
・ジオラマ制作教室(KATO)
・鉄道模型試走(蔵模型)
・エアガン試射
・プログラミングロボ
・プラ板制作
・ネイルアート
・バンド演奏・アニメ曲吹奏楽演奏
・物販(キットや完成品おもちゃや、模型関連書籍が買える)
・ラジコン試走
・ぷよぷよを、プロゲーマーと対戦
・将棋やTVゲーム
・アナログゲーム、カードゲーム対戦
……多い!前回より催しものが格段に多い!
このレポート書いてる残響も、全部は回りきれませんでした。まあ、後述するように、残響がスタッフ側に回ったということもありますが……
8/25(土曜)と、8/26(日曜)の二日間開催。
25日の14時くらいの段階で、去年の第1回よりも集客数が多い……?ということをにわかに噂で聞き、すげぇなと思ったものです。結局、総数は以下のようになりました。
https://gyazo.com/52374e4f2b1267e421e4462c8fc03e2d
ーーー第2回ごうつホビー祭り(8/25~26)ご来場の皆様、各ブース出展者様、施設管理者様、その他関係者様、ありがとうございました。初日650名、二日目700名、合計1350名の来場数でした。ただ今報告レポート編集中です(江津理工クラブ)
おめでとうございます。よかった。
さてそれでは、イベントオフレポを、日記的に叙述してみましょう。日記的にするのは、自分が楽しいからというのもあるのですが、「作品展示順番ごと」にコメントするのが難しいという理由が。あと、思いもかけないリアル展開があったので……。
●24日 前日搬入/ジオラマ作品制作
24日(金曜)は、リアル仕事を早めに終えて、家人(マーマン:母君)に車(中型バン)を出してもらい、大きな段ボール2箱に梱包ジオラマ+旅荷物の、大荷物を運んでいきます。江津……島根県、西部まで。およそ75km以上くらい。正味1時間半かかりました。台風一過のさなか……。
今回残響は、ジオラマ作品を「3作品」作りました。
https://i.gyazo.com/412cb069e9d47028067f7880db47d072.jpg
左から……
1. コトブキヤの美少女プラモキットと、32年分のプラモジャンクパーツと、裏山に落ちてた枯木を使った、オリジナル世界観「レッズ・エララ神話体系」の再現
「ロストガール・ラストダンス」
https://gyazo.com/15c44ebf0d0a569be5e8945c0f4dc344
百合です。そして、小型PC「Raspberry Pi」でプログラム組んで、点滅電飾させることができます。
https://gyazo.com/2835634ad1d11dc26262a28476544a30
このジオラマの原作は下記です。
曲は、2017年のM3春で出した、こちら(クロスフェード)
https://www.youtube.com/watch?v=cBgYmSbk2lY
2. かなり昔のSDガンダムを使用し、それを飛空艇に仕立て。また、100均ダイソーのアルティメットコンテナをハンガーガレージに仕立てた、「レッズ・エララ神話体系」のジオラマ
「飛空艇エルルケーニヒ・改々」
https://gyazo.com/787b08c1d62ae4f0b66c22ce51433c58
お話の原作Twitter小説は、こちら(0話、1話)
3 今放映している「ガンダムビルドダイバーズ」のガンプラより、キット「グリモアレッドベレー」を使用した、夕焼け戦場のエモなジオラマ
「夕鶴」
https://gyazo.com/2a45e8eb3319704c90ade73c52de1d55
以上の3作を、構想半年くらい、実制作2週間の修羅場で作りました。あほだ……少なくとも、電飾/プログラムには、一週間はかけるべきでした。
やはり、森博嗣博士曰く、「ものを作るのを限りなく困難にする要素は、時間のなさ」ですね。スケジューリングがあほでした。もっと早くから手を付けておけばよかった。もうこんな尻に火が付いてからのバーストはやめるんだ……(多くのモデラがこんな述懐をする)
ともかく、ナントカホビー祭り前日までには形になったので、梱包して、家人の中型バン車に積み込んで、いざ!
いやー、ここのところずっと制作で家に閉じこもっていたので、ひさしぶりの外出が楽しいですね! 日本海が荒れております!(絶賛台風20号が轟々goしていた)
ここで事故ってはいけない、と慎重に車を運転してもらい、江津に17時半くらいに到着。
https://gyazo.com/5c1c12da6c7773c880bab0d8485bc8f4
帰ってきたぞー、今年も!江津に!ホビー祭りに!
そんなわけで、勝手知ったるような感じで、会場・パレットごうつに入る。
すぐに、主催の理工クラブの方々と、地球堂さんに出会う。
残響「どうもです!」
理工「お久しぶりです!」
地球「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
前日搬入がもう始まっていました。
この前日搬入は完全にボランティアなので、集まった有志たちが、テーブルなどの会場設営をするという話。模型会社から地球堂さんに持ち込まれた展示品も、「注意してください!」と声を掛け合いながら展示していきます。そりゃあねぇ。モデラなら「タミヤの新製品の展示」とか「ブキヤの美少女モデルの展示!」とかって、緊張しますよ、こちらだって素人じゃない。だから意味がわかる。スーパーで大根を積むのと同じじゃないんだぞ、っと。
しかし、去年のこともあり、皆さん手際よく設営をしていきます。その多くがモデラであって、おそらく各地の展示会(ワンフェスとか)にも参加されておられるような方々なので、勝手知ったる面々。自分にしたって同人イベント行ってますからね……。
というわけで、設営をしていきながら、モデラたちは思い思いに自分の作品を飾ったり、調整したりしていました。
さて、そんななか、ちょっと面白い出来事が。
力仕事がざっと終わって、上記「調整・飾りつけ」のフェイズに入ったので、ちょっと残響さん、手持ちぶさたになったのです。そこで地球堂さんに「なんか手伝えることないですか?」と話を聞きにいくと、
KATOさんの内職に駆り出されたw
鉄道模型趣味者なら皆さんご存じ、日本のトップメーカ、KATO。自分にしたってン十年まえからお世話になっております。ジオラマの素材でも使いまくっております。
どうもKATOさんの準備がかなり大がかりなようで。それもそのはず、翌日の本番でやるのが、
「参加者にミニジオラマを当日その場でガチで作ってもらって、完成したジオラマを持ち帰ってもらう。無料!」
というちょっとオカシいガチ企画なものだったのです。
いうても、ジオラマキットと指導に沿って「こういうジオラマ作ってみましょう」という手立て。しかし……やっぱり、ジオラマは素材が命なのですから、その素材にも準備というものが必要なのです。木に葉っぱを付けたりとかっていう工程は、自分がジオラマをたしなむモデラだからよーくわかります。
てなわけで、KATOさんをお手伝いすることに。自分と、もうひとりは若きスケールモデラのゾゾさん KATO「ありがとうございます!ほんっっっっとに助かります!」
残&ゾ「いえいえ、これもまたKATOさんへの恩返しw」
一同「だはははははw」
自分とゾゾさんは、話をしながら手を動かし、針金で出来てる樹木の確度を調整したり、それにボンドを塗ったり、また、流水、滝の表現に使うゲルを調整したり、と、「地味な量産」をしていました。うーん、なんだかワンフェスとかの模型展示会の、各ディーラーの前日泊まり込みかっつの。井原裕士の『ドールマスター』で読んだぞ。
ゾゾさんとの話は、お互いモデラ同士のあるあるな話をよくし合って、大変楽しかったです。こういう真実に楽しい話をしながらだと、内職も全然苦じゃないですね!
むしろ自分の不器用でもって、若きゾゾさんのテンポのよい造形を止めてしまったんじゃないかって思うくらい。
ゾゾさんは、昔から浜田市の地球堂さんに通ってらっしゃいます。それこそ2歳のときから、というので驚きですが、それだけの愛を呼び込める店であることは、自分がよーく知っています。だから自分もレポート書いたんだし。 地球堂さんは、そういう風に自然とモデラの皆を惹きつける人物的魅力をもっておられ、それがこのイベントにつながっている。そんな昔ながらの模型屋さんなんだ……ってところで、KATOさんも「そうなんです!」と話にのってきてくださいました。KATOさんから見ても、地球堂さんの熱意、そしてモデラとしての誠実さというのは驚くばかりで、地方に「文化としての模型」を根付かせていこう、という熱意に、KATOさんもリスペクト&共感が大だ、というお話。
そうなんですよね、これがごうつホビー祭りなんですよね。積極的に、モデラが参加していっている、「ナアナアじゃない」祭り。惰性はなく、皆さんのホビーに対する熱と、ホビーという文化に対する……こう、信仰? 言い方が少し誤解を生むかもしれませんが、ホビー/趣味/たのしさ、ってものがもたらす精神性に対する、信仰(リスペクト)ですね。それを、固く信じている。
どこまでも、自発的なイベント運営。一番良い意味でのアマチュアリズムというか。かといって、仲間内の「閉じた」舐め合い馴れ合い的なものではない。「少しでも多くのひとに向かって、このホビー文化を開いていこう」という……
おっと、先走りすぎました。
ともかく、KATOさんの内職でもって、自分は時間を過ごさせていただきました。なんとか最低ロットは作れたようで、一安心、というとことでした。
(あるモデラさんは、うちらが作った試供品素材の現物を見て、「箱で買わせて!」とKATOさんに頼んでましたw)
さて、自分も、ジオラマの場所取りを。一応、自分のはデカさがありますからね。
3つのジオラマを、テーブルのカドによいしょ、と置いて。
そして、電飾の確認。Raspberry Piをモバイルバッテリーで立ち上げて、ターミナルからpythonのコマンドを……
あれ?
んー……?
ま、
ま、
マウスがなかなか動かねえええええーーーー!
こんなところに罠が!一応ニッパーも接着剤も、予備の配線も完備してきたというに、結局マウスが会場のテーブルじゃうまく動かず、ターミナルの起動アイコンまでマウスを動かしにくく、コマンドがすげぇ打ちにくい!
あとになって冷静に考えてみたら、ターミナルの起動自体を、ショトカ&コマンドですればよかったのだと思うのだけど、動転していてそこまで気が付かなかった
じ、地味に困ったな……と思っていたら、自分の隣で、飛行機模型のギミックを点検しておられた息子さんとその御母君らしきご婦人に、
婦人「白めで固い紙を使ってみて……あ、これどうです?」
残響「ああ、なんとか上手くいきそうです……わぁっ!夕鶴の背景が倒れるっ!」
婦人「両面テープとかで補強したほうがいいですね」
残響「あ、持ってきてます。なるほど。後ろにつっかえをするだけじゃ不安定ですね」
婦人「ですね。より確実な感じに……」
と、お隣さんに助けてもらったの図でした。いや、本当ありがとうございました。助かりました。息子さんもご婦人も、こういう展示に慣れておられるようでして。それもそのはず、ご主人や息子さんが作られた飛行機模型には、スケールが極小でありながら、「1機にひとつは必ずギミックが付いている」という物凄い! 電飾、プロペラ回り、そして空中でバランスを取ってくるくる飛行、と様々。もちろん模型としてのフィニッシュの色味も実に渋い!
いやはやいやはや……と思っていたら、
お隣「あ、ちょっと場所いいですか?」
残響「どうぞー、あ、じゃあうちはこれくらいのスペースがあればいいので、これでどうですか?」
お隣「あー、ありがとうございます」
……ええとね、スターウォーズのね、やつってことはね、わかるよ。でもさぁ、このスケールは何よ!
https://gyazo.com/21e7bc8993793aa0fd75842d0e090ae9
つや消しでフィニッシュしつつも、全体のフォルム、プロポーションが、これだけの大きさでありがながら「落ち着き」を保っていて、「宇宙感」すら漂っている! い、いやいきなり隣にすげぇもんを置かれても困るんだ。
そうかと思っていたら、地球堂さんやぞぞさんが荷物を持ってきて。これは松江のベニヤ模型さんのお客さんの委託で、ということで。
……銀。
フル内部骨格スケルトン。このスケール。細密に次ぐ細密。
テーブルに載せた瞬間、皆、
「これすごいよ……」
とため息をついていました。こちら。
https://gyazo.com/ced569973d0870df130e3e1fea1b3e1e
どんどんと、会場に作品が集まってきます。
見たい。正直見たい。
だが、ちょっと体が疲れてきて。そして冷静になったら、明日っから好きなだけ見れるんだから。なんてったって、祭り当日なんだから、と思いました。
ということで、20時くらいに会場を退散。そのまま近くの(ほんと目と鼻の先)ホテルに行って、およそ2時くらいまで死んだように眠る。2時に起きてなんとなくトイレ行って、PCメール確認して、そして気づいた時にはもう朝6時。これまでの制作末期修羅場で疲れすぎでは?
(1日目終了)
●1日目 当日
ビジネスホテルのビジネスホテル食事を食べながら(これでしか味わえない旅情って確かにありますよね)、パレットごうつの会場時間(9時)を待つ。
昨日、一応ジオラマの配置は済ませたものの、細部のディテールパーツのしっかりした配置や、人形の固定や、電飾の確認などもしていなかったので、9時から、祭り開始までの1時間でしっかり点検し、万全の状態にしておく。
(ただ、ここで「飛空艇エルルケーニヒ・改々」の電飾もしようと思ってたら、持ってきてたジャンパ線があまり使えるものではなかったので、こっちのジオラマの電飾はほとんど諦める話に。こんなホテルの一室でハンダづけなんて出来やしない……)
エルルケーニヒの電飾を半ば諦めて、9時に会場へ。
「ロストガール・ラストダンス」のプログラム電飾、OK。「エルルケーニヒ」のガレージディテール、Ok
「夕鶴」の背景固定、OK。
ということで、無事に設営が完了しました!
.https://gyazo.com/ed22a398c2e476043b04945cdccafee9
さて、手持ちぶさただな……と思っていたら、地球堂さんと朝の挨拶を。
残響「今日はよろしくお願いします!」
地球「お願いします!ところで、残響さんにひとつ、本当に申し訳ないんですが、頼んでよろしいでしょうか……」
残響「そりゃ地球堂さんの頼みですから、可能な限りは」
地球「実は、ちょっとスタッフが足りなくて。それで【子供向けのオリジナルガンプラ工作】ブースで、担当をしてほしいんですよ、スタッフとして」
残響「……えっ? ええっ? いいんですか? ていうか自分のよーなのがホントいいんですか?」
地球「良いどころか!ほんとお願いします!出来たらでいいんで」
断る理由もないのであった。
残響「わかりました。可能な限り、やらせてください」
地球「本当ですか!? うわー、ありがとうございます! あ、ちなみにやることとしては……」
残響「(聞きモード)ふむふむ……了解しました。あ、ところこっちのエアブラシ体験コーナは」
地球「あ、そっちもお願いします、やり方は……」
残響「ふむふむ……。わかりました。あ、そうだ、前にも言いましたけど、【開始15分後くらいに、長崎からの連れ(友人)が、江津駅前に到着する】んで、その時間だけ自分は空けさせてもらいますが、それ以降は居ます」
地球「もちろんです!また、早い段階で他のスタッフと交代してもらうようにもします!ではお願いします!」
.写真
うーん、まさかこういう展開になるとわ。
で、自分のやることは、
子供さんが来たときに、ガンプラジャンクパーツで遊ばせる。オリジナルガンプラを作ること推奨で。SNSに上げてもらってもOKだし、近くの撮影ブースを使ってもらってもOK。ただしガンプラを持って帰ってはダメの通達チェックをする。
隣のエアブラシ体験コーナでの管理。コンプレッサの電源を入れるとか、興味をもってくれた人の対応とか
まあ、やっていきましょう。
ときに、今書きましたが、今回のごうつホビー祭り 第2回では、残響個人の参加だけでなく、自分の同人サークル・8TR戦線行進曲 さんが、はるばる長崎からこの江津まで、電車を乗り継いで来ていただけ、祭り1日&2日にしっかり参加してくださることになったのです!
残響が作曲して、義実さんが絵を描いてくださって、M3などの同人即売会で、自分たち(サークル8TR)はオリジナル同人CDを作って頒布しています。それ以前に、義実さんと自分は、かれこれネットで10年くらいの付き合い。去年の春M3(2017年)で、はじめてお会いしましたが、それ以来またリアルで会ってはいなく。
これは、模型趣味者の自分として、大変な誉れです。
義実さんは、今回、ただ祭りに参加するだけでなく、御自身のガンプラやフレームアームズ・ガールのオリジナル改造作品を持ってきてくださる、という! それもあって、最近その制作で修羅場だったみたいですし、電車の長旅でお疲れもあって、「無事来られるかな」と心配ではありましたが、Twitterを見る限り、ナントカなったようでした。
さてさて、そんなわけで、ごうつホビー祭り、第2回、
開幕です!
さっそく人が入って参ります。わりと自分の居る「オリガンプラ作ってみよう」スペースは、入り口から近めのとこにあるので、子供さんが来て下さいます。
残響「どうぞ、作っていってみてください」
子供「わ、ガンプラだ」
親御「これ、自由に作らせてもらっていいんでしょうか」
残響「どうぞどうぞ。あ、写真を撮ることもできますよ」
ここからいつもの余計なコラムです。
……子供。おもちゃに触る子供。そういう風に夢中になってる子供から、夢というか、イマジネーションというか、夢中さ、想像の翼ってものを「奪わせたくはないな」って、この祭りの期間中、思っていました。
今の世代は、完全にゲーム世代です。スマホ世代です。そういう世の中なんです。わざわざ手を汚して、モノを加工して、オリジナルのモノを作ろう、っていうのは、ある種の酔狂です。今は、検索すればなんでもあります。デジタルのなかで、なんでもシミュレートできて、ランキングの中で競えます。そういう世の中ではあります。そして、それが間違ってる、と声高に言うつもりもありません。つまりは、必然的に「工作する楽しみの、機会そのものがない」っていう状況。親御さんですら、どれだけ工作しているのだ、って話ですから。
そんななか、こうやってホビー祭りを通して「工作する、つくる」っていうことの、たのしさや信頼性ってものを……希望っていうものを、自分の一挙手一投足で潰しちゃいかんよなぁ、って思っていました。
あまりそれでガチガチになるのも違うんですが(それはそれでたのしくない)、残響は、子供たちの「つくろうとする意志、たのしもうとする意志」ってものに、裏切りたくなかったのですね。
もっとも、残響は子供が得意でないので、上手く相対して指導するのも難しく……(この話題、2日目でまた出ます)
●義実さん合流
残響「あ、時間(10時30分前)になりました。予定通り、ちょっと出てきます!」
スタッフ「お疲れ様です!」
残響「なるべく早く戻ります!」
江津駅もまた目と鼻の先。会場出て2分で着くっていう。そして、ホームに滑り込んできた列車から、義実さん登場!
残響「お久しぶりです!いやー、お疲れ様でした!」
義実「お疲れでーす。いやはや……来ちゃいましたよ」
とりあえず、義実さんの荷物を置くため、目と鼻の先のホテル(何でも目と鼻の先だな……)へと向かうことに。そして、その路程で、「スタッフに急遽なっちまって……」の話をしてみる。
義実「おーう……まあ、そりゃそうですよ」
残響「とは?」
義実「前日搬入までしてるくらいですし、残響さん。半ば関係者なのでは」
残響「どうなんでしょうね……。未だにいいのかなぁ?って思ってはいます。もちろん、やるからにはやりますが」
ホテルで、義実さんからのお土産(皿うどんギフト)を頂いて(ありがたやー!)、スーツケースからRGシナンジュの箱を取り出した義実さん。会場にGOであります。
会場の自分のスペースで、少し自分の作品を寄せて、義実さんの作品を置く場所を作る。
残響「おおお、これがここ数日の修羅場の成果……」
https://gyazo.com/96b90572b5b65ea7d6396bf3adb6afc5
https://gyazo.com/29a5fcf558552b00891f36ee65574a93
例えば、このグフカスタムは、先ほどの義実さんのブログでも登場していたものです。何度も手を加えておられまして、本当に模型を愉しんで頂いてるのだな……と。
リーオーは、ゴ●リンスレイヤーを見立てたカスタム。ところで、これの展示を義実さんがツイートして、ゴ●リンスレイヤーの編集者さん(GA文庫)がTwitterで補足し、RTしていたのには、後で見て笑ってしまったw
そして。オリジナルフレームアームズガール。
残響「ガチじゃないですか」
義実「未完成ですって」
残響「アナターっ!GPベースじゃなかった、FAGセッションベースをこういう風に使って簡易ジオラマ的にして、どこまでも小物に拘って……! ガチガチのガチじゃないですかっ!」
まいりました。
いや、もともと義実さん(イラストを描かれる時は、「小西 裕」名義)は、こういう小物に物凄い手間をかけられるかたです。自分のオリジナル企画「レッズ・エララ神話体系」でも、企画始めた当初のラフから、小西絵はディテール・小物にこだわりがありましたからね……。
残響「ということで、スタッフに戻りますが、すいません。義実さんは、まず会場を回って頂いて」
義実「いやいや、好きにやってますからー」
最初は案内をするべきだったのですが、他のスタッフさんのこともあって、申し訳ないながらも、義実さんを放置するという極道。ま、まあ習うより慣れろ?千尋の峪のライオン?(なんとでも言える外道)
てなわけで、他のスタッフ氏と交代して、「オリガンプラ作ろう」ブース並びに「エアブラシ体験ブース」に戻る。
で、子供さんの相手をしながら、自分でも作例を作ってみる。というのも、子供さんが、バラバラになったジャンクパーツで組んでみるのはいいものの、「バラバラを復元するだけ」の遊び、すなわち「オリジナルガンプラをあまり作らない」傾向にあったから。
これは、うーーん……。
スケールモデルとフリーモデルの話まではいきませんが、なんかこう、ジャンクを「戻す」だけ、っていうのは、ちょっと寂しいものがありました。まるで「正解」が決まっているかのようなモデリング。
自由に組んでいっていいのに……。
だから、自分は作例として、黒の背面パーツを使って、「これ宇宙船に見立ててみましたよっ」というのを作ってみました。そしたら、子供さん、「おおすげー!」と仰ってくれました。
なかなかこういうのって難しいですね。ガンプラは「元」となるデザインがあるから、それに則る形が「正解」であり「当たり前」なのかもしれない。今の世の中……学校的思考法から、したら。
でも、創造性って、それとはまた、別の話。
さりとて、ガンプラ組み/工作に、興味を持ってくれた子供に「オリジナルじゃなきゃダメなんだぞ!」と説教するのは、愚であります。それは、マズいファシズム。 そのあたりの塩梅……自然に、オリジナルを「やっていってもいいんだよ」に誘導する、っていうのは、すごい難しかったですからね。
なにせ、みんながみんな、ガンダムを知ってるわけでもなく。
そして、ミキシングビルドの作法なんぞ、当然知らんわけです。技法にしても、精神(想像の翼)にしても。
だから、2日目では少し、ネタを仕込んでみることに……(続く
●祭り、大盛況!(1日目)
(地球堂さんに声かけ確認)
残響「ちょっとジョイントパーツ足りないので、自分の手持ちを入れてしまっていいですかー!?」
地球「うわ、ありがとうございます、悪いです!」
(地球堂さん歩きながら)
残響「いやいや。あー、忙しい中すいません!」
つまり、それだけ忙しくなってきましたね、正午になってくると。人が次々にくる。
一年前の第1回みたいに、部屋が一つだけだからの「一極集中・すし詰め」っていうのはない密度です。会場、今回広いですからね。だから、密度感はないものの、理工クラブの方々から話を聞くと、どうも早い時点で「去年より客が来ている……」という感じらしく。
ときどき、自分も、自分の「オリガンプラ作ろう」ブースを離れて、義実さんとラーメンと食べに行ったりしました。それでも、義実さんを基本放置してしまってたのは、申し訳なく……ということで、義実さんの様子を見に行く。スタッフ札を交代して、ほとんど始めて2回の方に行きます。
2回では、エアガンの試射(ババババーっ!室内にはネットが張ってありましたよ)や、プログラミングロボ、TVゲーム大会、ネイルアート、と様々なブースがあり。でも、なかなか義実さんが見かけられない。奥の方に、カードゲームブースがあって、そこのさらに奥で、居た!
残響「すいません、完全に放置してしまっていて……MTG(マジック・ザ・ギャザリング)?」
義実「子供に……ガチ負けを喫してしまった……」
結構な時間放置してしまっていた義実さんでしたが(ごめん)、その間、それなりな時間をカードゲームをなさっていたご様子。義実さんは昔、たしなまれておられたようで、現行ルールやプレイ質感はちょっと違うっぽい感じでしたが、それでも熱を入れてプレイされておられたご様子。その場にいらっしゃったMTGのレクチャースタッフの方と、熱く談義をされておられました。また、デッキをひとつ持って帰って良い、という大盤振る舞い!
基本、このホビー祭り、大盤振る舞いもいいとこなんですよ。だって、次には「物販」に行ったのですが、
義実「正直言いますわ。言葉悪くて失礼ですが、ナメてた」
残響「だははははははw」
今日新発売のビルドダイバーズシリーズ「RX-零丸」(アヤメさんのSD)や、クロスシルエットシリーズのSDガンダム、それからいわくありげな旧キットに、モデルアート系のスケールモデル工作本、そして電子工作おもちゃや、ラジコン完成キット、エアガン、と、ふつうに「模型屋」しとるっ!w
義実「あそこのPG(パーフェクトグレード)ウィングガンダムゼロカスタム、誰が買うんでしょうね……」
店員「勇者ですよね」
残響「あ、ここにフレームアームズ・ガールのカラーバリエーション隠れてる」
義実「最近、こういう美少女モデルも市民権を得て……あ、そうだ。フミナ先輩のアレ. リンク 見かけないですよね……どこにも……ど、こ……に……も?」
残響「……?
…………!!
…………あった、フミナ先輩」
店員「見つけちゃいましたかー」
TVでも出た、バンダイの変態技術の粋、美少女フィギュア「プラモデル」フミナ先輩! 幾重にもレイヤを重ねて「美少女の肌や目の美しさを再現」という変態技術! 今や市場からは全く見かけない都市伝説!
義実「これは……これは……むぐぐ……(レジへ)」
残響「買うんですかい!」
義実「だって見つけてしまったんだものー(涙」
ああフィギャー道は八甲田山~♪(意味不明
そんなこんなで、片方でイベントスタッフしつつ、片方で義実さんとイベントを愉しみつつな1日目でした!
義実さんはこの他にも、先に言うたRX-零丸を買って、延々工作スペースで作ってらっしゃいました。ご本人、「工作スペースでわざわざ作ることはないでしょう、面白そうだけど」と以前深夜Skypeでチャットしてたというに、しっかりガチでニッパーとデザインナイフを駆使していましたよ!w
さて、そんなわけで、ここで写真を一気にどばーっと!例によって、ちょこちょこ残響のコメントも入れていきますね。
https://gyazo.com/08a65dc503df56a237cef12b5d2a51f8
https://gyazo.com/3c0cb07760b4a1e8854b17fc79b27804
丁寧にオーソドックスに作りながらも、それだけに「確固たる」工作になってるヒロイックな武者頑駄無(レジェンドBB)です。
隣のストライクは、どことなくルージュっぽさもありつつの、しかし背負いや肩のアーマーはノワール。品格がある纏め方です。
迅雷(赤)のこの華やかさですね。写真の写りが悪くて申し訳ないですが、本物はもっと光沢が美しく。凜とした立ちの美少女でした。
さぁてメッキといったら今年もこの方だ。大モノのミーティア持って参りました!参った!参りました!ここまでドドンっ!とされると参ります! といいつつも、ここまで大きくなると異形っぽさすら出ますが、でも最終的に「強襲突撃な格好良さ」のまとまりです。
https://gyazo.com/6d726ca279f3f00df784a4828e89b6eb
その隣の盛り盛りなののカラーリングは……フリーザ様!ちっこくフリーザ様が前に居るではありませんか!そのトランザムは53万だと云うのですか!しかしそれもハッタリではないくらいのシャープさです。また、バルバトスのウェザリングはもはや孤高の域ですが、なんとその足元のジオラマ、KATOさんのジオラマ教室で本日作ったやつやないですか!仕事がはやい!(後述
https://gyazo.com/43a5c511e69bf191e2ef6871b6febec5
ウォーハンマー。一面にどーんと。これも参りました。このレベルの塗装のを、ここまで何個も。さらには、これはストラクチャも大変良くて、繊細な塗装と、丁寧な工作なんです。ファンタジー世界の箱庭にすうっと引き込まれる感じ
https://gyazo.com/c070d6d433f18b9e1fd9223987e0f1f7
https://gyazo.com/e6aa794e32d0caac70eba382e9040942
ご当地ヒーローの紙粘土。紙粘土と仰っていますが、それが高精度なので紙粘土感がないw ふつうにレジンに見える。
また、この猫の毛並みの表現が凄かった。やわらかでほっこりとした毛並み。小さいながらも、実に「実力」です。
やっぱりAFVはジオラマだよなぁと。この市街地の表現とても良いですね。色合いもまた……。瓦礫にも手が加わっております。
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一転、その隣のは荒涼とした雰囲気ですが、どことなく静けさをたたえた作品です。広くスペースをとってありますが、「無駄」さはない。
また、この後さらに横にいわゆる「テクニカル車」(トラックに機関銃を積み込んだチープ戦車)が増えまして、
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この小さいヴィネット感ながらも、細部の小物のディテールが凄い。
今回、飛行機ものが多かったですね。それも、WW2のも、現用機のも、どっちもある。
で、このフレズヴェルク=インバートは大変好みでした。黒と紅とメタリックのダークな色味に、金髪と少女の頬を染めが相まって、これぞFAGの魅力よ!という感じに纏まっております。
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ウォーターラインサイズであっても、緻密極まりない……!っていうか、当時当たり前のように見ていましたが、この艦載機も、あれですね、化け物ですね。そして右側をご覧下さい。電飾ですよ。今回、やっぱりところどころで、皆さん電飾を仕込んでおります。
大きいスケールのを、シックに纏めたなぁ!っていう精巧さ。トータルバランスと、表面の質感が良くて、決して「大味」ではない、確かな存在感があります。
義実さん、この蟲の外骨格の表現、大変褒めていました。「(良い意味で)気持ち悪い!」と。そういうヴィヴィッドな反応って、「質感表現」ではご褒美だと思うんですよ(念為
ラジカセです。題材のチョイスが凄いですね。
(しかし同人音楽即売会でカセットテープを出すようになった自分こと8TRには何も言えない)
建築と模型、といいますか。それは結局「精度」なんですが、それを突き詰めたところにある涅槃寂静の静かなる風格ですね。フェロノサが「凍れる音楽」と呼んだのも、確かに、です。
背面武装を盛っております。しかしどうしてこのあたりのみなさん、「過剰」を追い求めるのか。
「俺がお前を作ったのは……棚に飾って愛でるためじゃねぇ……勝つためだっ!俺の作ったウィングガンダムフェニーチェが、世界で一番強いと叫ぶためだ!」ーーリカルド・フェリーニ
コトブキヤさんと、セメダインさんの展示。そしてゴッドハンドさんブースの近く(柱の陰)
ブキヤさんは主にメガミデバイスの展示が多かったですね。
セメダインさん。あ、うちのジオラマ制作末期で、またセメダインCを買い足しました、お世話になってます。
ゴッドハンドさんのそのキャラ?ニパ子ですよ。ニパ子じゃないですか、なんだテメー、何を言ってるんですか。
メーカ展示。
作例の時点で凄いのですが(写真を拡大してみてください)、かなり新製品を積極的に出してきてくれてます、各メーカ。
このゾイド、圧力がありましたね。存在の、兵器としての「圧」。大変お気に入りです。
また、「この世界の片隅で」は、意外なほど模型イマジネーションを掻き立てるみたいで。
そしてウェザリングの渋さが際立つモデルと、その後ろには光沢のアメコミめいた悪役ノワール的なバイク搭乗が光る!
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これは模型というスケールのレベルなのか?というライダー仮面。また写真が小さくてすいませんが、とにかくこのあたりの特撮怪獣系は「質感、リアル、生々しさ」でした。
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スペースを大きくとっての、スナイピングジオラマです。地面の表現、スナイプの「今か今か」感、そして不釣り合いな程大きい壁、非常に印象に残りました。
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