花柳病摸型展覧
memo:大正4年8月、長野の松本で花柳病の予防啓発のためとして地元警察の主導で花柳病の模型の展覧会が行われた。松本の遊郭で展示されたのを皮切りに、好評を博した結果か、この月、県内各地を転々と巡回している。ずばり「生殖器展覧会」だと評した記事もあり、まさにそのような模型が廻ったようだ。
大正4年7月31日付『信濃毎日新聞』の記事「花柳病摸型展覧」を皮切りに各地での開催記事が8月の紙面に散らばっている。そんな衛生展覧会を見た芸妓の感想を載せているのも興味深い。
https://gyazo.com/54a16ee8f1821b06d78d331c021ed135
大正4年8月5日付『信濃毎日新聞』、花柳病の患部模型は迫真の出来映えだったようだ。
https://gyazo.com/7c3b39ccee5ebc8bb424447142e89ff8
https://gyazo.com/e1003fac628da08f81b195f9712e36bd
この記事はずばり「生殖器展覧会」と見出しを付けた。大正4年8月7日付『信濃毎日新聞』。「裸体の絵はがき一枚」が店頭にあっても規則でやかましく取り締まられる世の中にあって、もっと過激な花柳病に冒された陰部の模型が公開され、それが警察主導で開催されていることを筆者は大変面白がっていた。
記事を追うかぎり、松本を皮切りに各所とも概ね二日間の開催で、浅間温泉や塩尻など当時の松本警察署管内を模型等一式、100個ほどの陳列品が転々と回ることになったようだ。大正4年8月23日付『信濃毎日新聞』。本城村では警察からの出張解説が行われたことまで確認でき、連日数百人が集まったという。
https://gyazo.com/1bfb0caf41df883c19ceb9b008a9b4a6