誰かがある本について理解不能だというとき、それはその本に対する異議申し立てには必ずしもならない。ひょっとしたらそれが著者の意図の一部だったかもしれないのだ-彼はまさに「誰から」でも理解されたいとは思っていなかったのだ。(...)文体のより手の込んだ法則はすべて、その起源をこの点に有している。その法則は、先に述べたように、同時に遠ざかり、距離を創造し、「入場」を、理解を禁ずる-その一方で私たちに類縁の耳をもった者たちの耳を開くのだ