形而上学にとって問題なのは、私たちが事物についてア・プリオリにつくりなす概念をただ分解して、かくして分析的に説明することではない。そこで私たちはかえって、私たちのア・プリオリな認識を拡張しようとするのだ。そのためには与えられた概念を超えて、その概念のうちにはふくまれていなかったものを付けくわえるような原則を使用しなければならないし、ア・プリオリな総合的判断によって経験がそれじしんもはや追いすがってこられないところまで、私たちは超出してゆかなければならない