人間がある具体的な文化を仇敵として敵視し、「自然への復帰」を望むときでも、人間にとってその文化は文化なのである。というのはこのような敵視の態度をとり得るのも、彼が具体的なその文化を自分の価値理念に係わらせて、そこからそれをあまりに「軽薄すぎる」と思うからである