ライヒは、ファシズムの成功を説明しようとして、大衆の誤解や錯覚をその原因として引き合いに出すことを拒否し、欲望の観点から、欲望の言葉で説明することを要求しているが、ライヒがこのときほど偉大な思想家であったことはない。彼はこう語っている。いや、大衆はだまされていたのではない。大衆は、一定のとき、一定の情況において、ファシズムを欲望していたのであり、まさにこのこと、群集心理的欲望のこの倒錯を説明しなければならない、と