マキャヴェリ
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第18章 君主たるもの、どう信義を守るべきか
ギリシャ神話から紐解く君主
戦いに勝つには二種の方策があることを心得なくてはならない。その一つは法律により、他は力による。前者は人間ほんらいのものであり、後者は獣のものである。〜アキレウスを初め古代の多くの王たちが、半人半馬のケイロンのもとに預けられて、この獣神に大切にしつけられたとある。この話の意味、つまり半身半獣が家庭教師になったというのは、君主たるものは、このような二つの性質を使い分けることが必要なのだ。 大衆に対する君主の態度
なるべくならばよいことから離れずに、必要にせまられれば、悪に踏みこんでいくことも心得ておかなければならない。〜人間は、手にとって触れるよりも、目でみたことだけで判断してしまう。なぜなら、見るのは誰にでもできるが、じかに触れるのは少数の人にしか許されないからだ。〜それゆえ君主は戦いに勝ち、ひたすら国を維持してほしい。〜大衆はつねに、外見だけを見て、また出来事の結果で判断してしまうものだ。
逆に会社やある程度のコミュニティにおいては、いかに君主たる人物がじかに触れさせるか否かも大事であるということ。
歴史の実践者
いま名前をだすのは控えるが、現代の君主の一人は、口ではたえず平和とか信義とかを説教するが、現実には逆の動きをする。この人物がもしこの両方を尊重していたなら、彼の名声も領土もこれまでいくたび奪われていたことか。