バーンスティン
1975
https://scrapbox.io/files/6544ae50cde71a001c9c6682.jpeg
バーンスティンは、1950 年代末から60年代にかけて「言語コード」論、1970年代には「教育コード」論を展開した。が、1980年代以降、バーンスティンの理論的営為の主軸は、「コード」から「言説」へと移行する。この「言説論的転回」にあって、フランスの思想家・哲学者フーコーの言説論の影響は看過できない。実際に彼は下記のような言明をしている
フーコーによる権力・知・言説の分析は、主体の言説的配置の新たな形態を提示する強力な試み
上記のように、その意義を高く評価する一方フーコーの言説は下記であると批判する
そこでフーコーのいう言説を「社会的諸関係なき言説」― ここで「社会的諸関係」とは、「労働の社会的分業」によって生起する、伝達者(教師)と獲得者(生徒)、親と子、医師と患者、ソーシャルワーカーとクライエント等の関係を意味する― とみなした。バーンスティンは自らの言説論の焦点がフーコーのそれとは「極めて異なっていることを強調しなければならない」と述べ、両者の言説論が対置的関係にあるとする。