ドルバック
1770
『自然の体系』
[善と悪、美徳と悪徳の]区別は、何人かの思想家がそう考えたように、人々に約束に基づくのではまったくないし、まして超自然的存在の幻想的な意志などによるのではなく、社会の中に生きている人類に諸存在者の間に現にある永久不易の関係に根差しているのである。(...)したがって、美徳とは、社会の中に生きている人類の諸存在者に真にそして恒常的に役立つすべてのことであり、悪徳とは、彼らに害をなすすべてのことである
。
『社会の体系』
美徳は社会性以外の何ものでもない。善なる・役に立つ人間だけが、真に社会的な存在である。悪人はつねに非社会的な存在である。(...)悪意ある言動は、たった一人の人間による全員に対する、そして自己の幸福に対するたえざる戦いなのである
。