トマス・アクィナス
1266『神学大全』
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或ることを共通善へと秩序づけることは,人民全体かもしくは全人民の代理として統治する者に属する
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トマス・アクィナスに先立つ時代、教父と中世の思想においては、アンブロジウスの『教役者の職務について』やペトルス・アベラルドゥスの『倫理学あるいは汝自身を知れ』以外には、倫理学についての独立の著作はごくわずかしか存在しない。『神学大全』第二部はこの二著を凌駕し、哲学・神学的倫理学として後にも先にも類例を見ないものであるが、それは分量に関してのみならず、主題の広がりと叙述の徹底さに関しても言えることである。
第二部
第II-2部第58問題
正義の定義
人間の行為・業を善いものたらしめる〜他者にかかわるところのことがらにおいて人を秩序づけ・完成するということ
これはアロトリオン・アガトンの踏襲
正義/他者の分類
一般的正義/全般的に捉えられた他者
すべての徳を共通善へと秩序づけるところの、一つのより高い徳
徳の全体としての正義の踏襲
特殊的正義 /個別的に考えられた他者
徳の部分としての正義の踏襲
分類
配分的正義
ディアノメーの踏襲
交換的正義
ディオルトーティコンの踏襲
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文中で正義は諸々の徳のうち最もすぐれたものと考えられ、夕星も暁の星もこれほどまでに嘆賞に値するものではないと引用する。
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/icons/bard.icon 稲垣良典解釈
トマスは共通善について包括的な叙述を遺していないため、我々は彼の多くの著作の中に見出される断片的な説明からそれを再構成しうるのみである