このように、誰れでも皆自分自身から逃れようとする-たが、勿論のこと、自分自身を逃れることは到底出来ることではなく、逃れられない自分自身は嫌でも却ってつきまとって来るものたが-又、それのみか自分自身を厭うようにさえなるが、これは自身病人のくせに病気の原因を突きとめないからである