ここまでわれわれは、二つの対立する衝動の相互作用から、そして二つの対立する原理の綜合Verbindung〔結合〕から、いかにして美というものが生じてくるかをみてきた。したがって美の最高の理想というのは、現実と形式とのあいだの均衡、考えられるかぎり最も完全な均衡のうちにこそ存するのである。