新しい啓蒙哲学によって快楽の再評価が受けいれられるが、純潔という古い宗教的理想は社会的効用という新た理想に変わり、神による非難の脅威は病気の脅威に変わる。性衝動は人口の増加や国家の経済的発展に寄与する場合、罪悪感を伴わなくてよいものになる。その場合美徳は処女性あるいは童貞性や宗教的な独身生活よりも、父性と母性に体現されるようになる