ぼくは菩提樹の下に立った。その菩提樹は、ぼくが少年だった頃、散歩の目的地であって、終着点だった。それにしても、なんという変わりようだろう! 無知とは幸せなもので、当時のぼくは未知の世界に憧れていた。そこには心の糧がいくらでもあって、楽しいことに満ちていると思っていた。ぼくの胸中にはそういうものが欠けていると感じていた。そしていま、遠い世界から帰還したというわけだ──それにしても、どれだけ当てがはずれ、挫折したことだろう!