建築デザインⅡ/2023年度
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災害やコロナ禍を経験した今、これまで地域住民に必要とされてきた「地域コミュニティ施設」が、この「新しい日常」を経た中で、どのような新しいプログラムを持ち、どのような多様な空間を持つ「建築」が必要となっているの
か・・プログラムとデザインを提案する。
各自の現在住んでいる街・地域に限定し、問題意識を鮮明にし、「小学校区レベル」で「住民の視点から、建築家として」本当に必要とされる建築の提案をして欲しい。
これまで「建築デザインⅡ」の佐藤ユニットでは、複合建築の分析を行ってきました。
2021年度 吉島家住宅の消失部分復元と展示施設の設計
2022年度 東京文化会館を中心とした前川國男建築の分析および設計
今年度は、菊竹清訓の代表作である「東光園」(1964)を取り上げます。東光園はホテルという単一の用途ですが、客室、ロビー、レストラン、空中庭園が立体的に構築された複合建築です。また、力強い組柱による架構と大梁から吊り下げられた床、H Pシェルの屋根など、異なった構造形式の複合体となっています。さらに、日本の伝統建築と近代建築の統合が目指されたものでもありであり、合理と非合理が拮抗し統合されたデザインでもあります。
このように複合的・多面的であり多様な読解が可能な菊竹の建築について、「か・かた・かたち」という菊竹の設計方法論、この時期に書かれた「柱は空間に場を与え、床は空間を規定する」というテキストなどを参照しながら、東光園に代表される1960年代の作品について設計手法の分析を行い、その今日的な可能性について検討をします。
後半では、そこで得られた設計方法を活かして、各自で設計提案を行います。