小俣陽也・丘晴通・千葉悠哉「川に釣り糸をたらすまで」
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敷地は、東京都千代田区神田・旧町人地エリア。
「生きられる都市空間」のきっかけを「水平性・低さ」と定義した上で、町人地時代の水運支えた神田川で100年後の都市に向けた提案を行う。
本提案の中で、神田川の風景は現在のものから一期(半世紀)、二期(一世紀)と時代ごとに移ろっていく。移ろいの中で建築と共に土木的な存在である護岸も変化し、都市が川へと顔を向けていく。
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第一期では、中高層ビルが立ち並び「都市の裏側」となってしまった神田川の現状を逆手に取り、川と都市の分断の象徴である護岸に寄生するように屋台の様な空間がつくられ、さまざまな用途で使われていく。護岸の裏に力強く根を張る屋形船の停留所がヒントとなった。
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第二期では、神田川周辺の時代変化を予測し、舟運の発達や宿場町としての可能性を考えた。護岸を取り払い、地面が露わになった土手空間と水害対策としての人工地盤によって自然と人との共生の様を描く。寄生によって生まれた川との繋がりは人工地盤の裏側に継承され、川は「雑多さ」と「清らかさ」という相反しつつも、様相を受け入れる寛容な存在となる。身体的にも、意識的にも距離の近づいた川際で人々は川に釣り糸を垂らす。
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講評:(二瓶土門)