矢形廉「3 DIMENSIONS LIVING」
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それぞれのもつ住戸の役割が互いの生活を補い、人の活動も含め、建築全体として南青山を表現する計画。
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地上階は様々な活動が同時に行われて誰もが参加できる。
大きな階段によって半地下に誘導し建物へと人々を引き込む。その階段では、休憩やイベントの鑑賞など、上り下りのためだけではなく、訪れる人に自由な活動が生み出される。
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2階は地上階に続き商業部分が配置される。
3階からは住居部分である。
敷地に沿った建物の外形は、ファサードを強調させ、南青山に新たな建築の顔のイメージを植えつける。
中央の吹き抜けは商業部分の音や空気が住居部分まで届き、まちとの境界をなくし、建築として一体化する。
住戸の共用部が渡り廊下に開けて、廊下にまでリビングが広がるようにした。
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ファサードはそのまちのイメージと、建築の使われ方を想起させる。一つの建築内に3つのファサードが共存することで、外部の体験と、内部の体験での齟齬を生み、イメージとは異なる新たな活動を促す。
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プレゼンに於いて、建築のプログラムに固執してしまったために、伝わりずらくなってしまっていた。
どのように建築を操作して、それが、人々の活動をどう変化させるのかを、表現するべきだったということが、反省点である。
私はこの設計があまり好きではありません。図面の参考等にご利用ください。
講評:物語を紡ぐように設計をしてみる。物語が上手く進めば進むほどに全体像がぼやけてくる。ぼやけた全体像を整理しようとすると、今度は物語がなんだか途切れてしまう。そのようなやり取りを自問自答しながらスタディをして作り上げた作品である。結果、「私はこの設計があまり好きではありません。」という本人のコメントは、さながら魅力的な私小説の始まりのようでもあり、最後までしっかりと物語を紡いでできた作品である。(篠崎弘之)