シティ・コンコース「ミチ」の視覚化
大村真生
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コンコース的建築を異なる言語や文化背景を持つ人々が社会的枠組みから外れることができる対等な空間と認識し、コンコースの良い部分要素を集積したコンコース的建築を「ゲート」と「コーナー」に着目して設計した。これを現代における「住宅地」と「観光地」などの地の要素が分離化し、死角が多くなってしまった地に設けることで未知の可視化を目指した。
未知を可視化することで利用者の知らない世界を垣間見ることができ、現代において失われかけてしまった視野の広さを利用者に与える。
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⚪︎敷地:静岡県沼津市 沼津港
現在観光地化が進む都市において、場所に固定概念を持たせないための建築を提案したいと考えた。
そこで、自身が生まれ育った地元である沼津港を敷地に選定し、分断化が進む「観光地」「港」「住宅街」「海」の関係の再構築を目指した。
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⚪︎コンコース的要素を抽出した設計手法
自身の海外経験より慣れ親しんだ「空港」という執事のない空間を手掛かりにした。
空港では「異文化」「異人種」「異言語」が混ざり合うが、個々人が好きな空間を見つけ自由に空間を利用するところが好きである。
そんな場所に固定概念を持たせない空間を都市に落とし込むことで、分断化を緩和させることができるのではないかと考えた。
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⚪︎機能
1階では、外部から入ってくる開放的なエントランス空間として、沼津港に関連する魚市場や地域活動、案内所、待ち合わせ場所などが続きます。
吹き抜けからは地下のローカル市場やステージの様子が見え、地下空間への興味を誘います。
一方で、歩道を軸に進むとゲートとしての開口へと導かれ、中央アトリウムへ招かれます。
アトリウム空間に入ると、スケールの異なる三層の回廊と道の交差点が広がります。
アトリウムに入るまでの間道として歩いていた歩道が、滞在空間としての地へと反転します。
ここでは、目的や利用者が定義されるのではなく、利用者が認識した心地よいスケールで構成されている場所を見つけ、個人の居場所を見つけることができます。
最上階へ上がると、以下の幾何学的に構成されていた平面が一転し、水や魚の集合をイメージした下階のユニットごとに凹凸を作りながら有機的に繋がる大空間が広がっています。
屋根スラブと床スラブの隙間からは隣の防風林や海、漁港の景色が切り取られて見えます。
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指導教員: 田所辰之助教授
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講評:ここに入力(改行は不可)(田所辰之助)