『タペストリー ~文明の錦の御旗~』レビュー
『TAPESTRY』
https://gyazo.com/6fa20f8b44f03f70b77aafe66c11b0d8
・BGGランク237位
名作…とはいえないランクかな。
・ファーストインプレッション
全体的にスッキリしていてプレイ感が良く、リプレイ性も高い。
ただ、今までに様々な対戦ゲームをプレイしてきた人にとっては、若干戦略の幅が狭いと感じるかもしれない。
・最終的な評価…運要素を楽しむカジュアル寄りのゲーム
このゲームには6つの大きな運用素が存在します。
・手番順(先行有利)
・文明カード
・錦旗カード
・技術カード
・タイルの報酬
・ダイスによる報酬
結局のところ上記の6つの運用素が上振れすればするほどダイレクトに勝ちに近づきますし、逆に下振れすれば勝つのは難しい…つまり運用素が直接勝敗に影響しやすいゲームデザインだと感じました。
言い換えると、運用素を軽減できる程の戦略性の幅やゲームメカニクスが用意されていないので、プレイングでどうにかするっていう感じのゲームではないように感じる。
例えば、1位になった試合を振り返ると「強い文明カードを使用した」「最初の手番だった」「序盤で強いタイルを引けた」「中盤までに強い技術カードを手に入れた」「ダイスの出目が良かった」などの結論になりやすい筈。
なので中盤の時点で勝敗が予想出来ることもしばしば起きる、何故なら終盤で挽回出来るような戦法が殆どないので大差を付けられているなと感じた時点で大体勝てないことが分かってしまう。
・比較
比較として『テラフォーミング・マーズ』を挙げます。
『テラフォーミング・マーズ 』にもそれなりの運要素がありますが選択肢の分岐が非常に多いので、長期的な戦略構築が優れていた人が勝つという印象で、幾つかの運要素によって勝率が大きく変化したという体感はなかったように思う。
言い換えると勝ち方のバリエーションが多いので終盤まで白熱する。これが『テラフォーミング・マーズ』が歴代4位である所以なのかもしれない。
・展望
スッキリしたメカニクスやプレイ感という面では素晴らしいと感じるので、ファンメイドの拡張やハウスルールの追加によって、もっと面白くなる余地がありそう。実際に若干の物足りなさを感じるので、もう少し味付けが欲しい。
因みに2021年には、2個目の拡張セットとデジタル版のリリースが予定されているため、まだまだタペストリーユニバースは続くようだ。