現状報告書20191124
2019年11月24日付 日本暗号資産市場株式会社
まとめ
暗号資産古物市場の開場を急ぐ必要がある
優秀な人材の採用を進める必要がある
資金調達を行う必要がある
暗号資産古物市場に参加する古物商を増やす必要がある
顧客のニーズの明確化、仮説検証を進める必要がある
業界動向
日本の古物商のマーケットサイズは年間1.8兆円規模でそのほとんどが日本円で決済されている。
2019年8月、日本の警察庁は古物営業における仮想通貨の取扱いを差支えないものと整理した。
2019年10月、一社)暗号資産古物商協会が設立された。尚、当社の代表取締役は協会の監事を兼任している。
これにより続々と暗号資産古物商が増加し続けているが、暗号資産古物商同士が集まって暗号資産で決済する古物市場は存在しておらず、各古物商は既存の古物市場等で現金で物を売買している。
暗号資産で決済できる古物市場の開場は急務であり、一刻も早い古物市場の開場が求められている。
仮想通貨交換業者関係
仮想通貨交換業者は新規通貨の取扱を増やそうとしているが、仮想通貨交換業者及びJVCEA(自主規制団体)及び金融庁に十分な人材が配置されているとはいえず、取扱通貨の増加ペースは上がっていない。
2019年11月にステラルーメンがコインチェックに上場したが、国内新規仮想通貨の上場までにはもう少し時間がかかると考えられる。
また、LastRootsが仮想通貨交換業者に登録すると同時にc0banが新規取扱通貨になったが、c0banはみなし仮想通貨交換業者で既に国内取引されていたものであり、例外的な存在だと考えられる。
仮想通貨交換業者で取扱われる仮想通貨の増加ペースが鈍ければ、上場待ちの有望な仮想通貨が増えて、暗号資産古物営業の機会が増加する。
その為暗号資産古物商及び暗号資産古物市場の将来性は高い。
古物商関係
暗号資産古物商のほぼ全員が当社の事を知っていて利用希望であるが、暗号資産古物商は全国に30社(人)程度だと考えられる。(暗号資産古物商協会の反響等から推計)
全国に77万人いるとされる古物商がどの位暗号資産古物市場に流れてくるかが重要である。
古物市場は全国に1500程度あるとされるが、許可を取得してもやっていない市場が多く体感ではもっと少ない。
最近仲良くなった若手ネット古物商に2名にヒアリングしたところ、反応は非常に良かった。2名とも市場にも参加してくれるとのことであるが、既存の古物商のネットワークへの浸透を強化する必要がある。
新しい古物市場は安く落札出来る可能性がある為、落札目的の古物商が集まりやすいが出品が不足すると盛り上がらないので、出品する古物商を増やす必要がある。
一般消費者関係
団塊の世代の高齢化が進んでおり、引越や施設入居、相続等を通して古物商全般のニーズは高まっている。
特に思い出が詰まったものを次の世代に受け継ぎたいという気持ちが強く、既存の廃棄物運搬業者が自分が価値を感じている物をゴミとして扱うことに耐えられない高齢者が多い。
メルカリに一点ずつ出品して発送するのは面倒であり、高齢者には困難である。
よって箱で送れば査定して買い取ってくれるネット古物商のニーズは高まっている。
その場合も購入時との差額という観点から買取査定額への不満は強い。
当社に箱で送ればそのまま市場で競りにかけて公正な値段で買い取ってくれるのであれば需要は高いと考えられる。
さらに暗号資産古物市場であれば暗号資産として子孫に相続することも可能である。
当社は物を持っている団塊世代の子供を主たるターゲットと想定し、ユーザーヒアリングを繰り返している。
当社内部の状況
当社は2019年11月に設立したばかりのスタートアップである。
当社の人材は全ての部門で不足している。
応募者が思った以上に多く応募者の選考を進めている。12月初旬に社員1名、インターン1名の内定を出す予定。
資金調達後に採用を行う為に並行して新規応募者を増やす施策が必要である。
また新しいビジネスである為、必ず採用者の教育期間が必要である。
教育マニュアルは整備されていない為、先行して整備を進める必要がある。
当社の資金は潤沢ではない。資金調達を進める必要がある。
投資家候補から問い合わせが来ており、早ければ2019年12月に完了すると考えている。
11月29日にPitch2件が予定されており、Pitchデックの改善が必要。
当社の法人設立登記は完了したが、金融機関との関係構築や各種役所への届出等多くの事務作業が残っている。
古物商・古物市場主の登録を行政書士に依頼したが、許可申請を出してから許可が降りるまでに約2ヶ月かかるので、市場の開場は2020年2月になる見込みである。
古物市場主許可申請には参加古物商のリストと古物営業許可証のコピーが必要だが、順調に集まっている。
古物市場の場所選定は候補物件1つに申込を行う予定だが、先に埋まったり審査落ちのリスクに備えて引き続き選定を進める。
多くの発行体から暗号資産古物商に引き合いが来ており、反応は良いが、全ての発行体の仮想通貨を市場で取扱うことはできないので、選定基準を作り選定を進める必要がある。
当社が計画しているスキームはエンドユーザーにとってメルカリと比較して使いやすい仕組みができそうであり、ユーザーヒアリングの結果は良いが、仕組み化と物流を整備する必要がある。
作成責任者 岡部典孝(現場指揮官兼情報計画部長)
最終更新 2019年11月28日