流動性プール寄附とトークン価格
要約
トークンの大量保有者はトークンをUniswapの流動性プールに寄附することで流動性供給者に対する報酬を増加させることを通じてトークンの需要と流動性を共に高めることができる。
トークンの一般保有者のリテラシーが低く、配布されたトークンのうち流動性供給されないトークンの割合が高いほど、この自律システムは効率的に機能する。
前提
ERC20の分散型取引所コントラクトであるUniswap において、トークン1(v1においてはETH、v2においてはETH又は任意のERC20トークン)と暗号資産2(暗号資産1と異なる任意のERC20トークン)をペアでExchangeコントラクトにロックすることを流動性供給といい、ロックされた各トークンを流動性プールという。
流動性供給はいつでも誰でも行うことができる。
UniswapでExchangeコントラクトを通じてトークンが取引される度に流動性プールには手数料(片道0.3%)が蓄積される。
流動性供給者は流動性供給をいつでも辞めることができる。その際に流動性供給の割合に応じて流動性プールからトークンを引き出せるため、取引量が増加するほど引き出せるトークンが増加する。これを流動性供給報酬という。
ここでトークン2を大量に保有する者がトークン2を流動性プールに寄附することを流動性プール寄附という。
目的
流動性プール寄附の主な目的は流動性供給報酬を増やすことによるトークンの流動性向上である。
流動性プール寄附を行うことで、流動性供給報酬を目的とするトークンの需要を増加させることができるので、
流動性プール寄附を行う者(流動性プール寄附者)はトークンの含み益を増加させることができる。
また、トークンの流動性は日本の暗号資産交換業者や自主規制団体の上場審査項目になっており、
暗号資産交換業者に上場を希望する者は流動性プール寄附を行う動機がある。
提案
ETH換算のUniswapの流動性に応じて流動性プール寄附の分量を変更するスマートコントラクトを作成し、
流動性プール寄附者は上記スマートコントラクトに寄附する。