うちあわせCast第九十六回関連
(感想というより自分語りなので「関連」ということにしておく)
自分が知的生産的なものに関心を抱いた原点
外山滋比古『思考の整理学』
野口悠紀雄『「超」整理法』ほか同著者の本
その関心の根幹はつまり何か
「ものを考えて生きる」という在りようを目の当たりにした
「具体的な生活について考えながら生きる」と言ったほうが正確かもしれない
自分が確かに感じていることを、芸術的でも批評的でもない素直な方法で表現するということを知った
(≒私が読みたいノウハウ本の要素)
前提にあった個人的な事情
自分の頭の中に色々な思索や感情が巡っているようなのに、それらをうまく捕まえられない虚無感
運良く捕まえられても残し方がわからなくてそのまま忘却
自分のことがわからないので、自分の好きなもの(食べ物とか芸能人とか)を聞かれても何も答えられなかった
場に適応できるか否かだけを考えて生きてきて限界にぶち当たった(精神を病んだ)
昔から「工夫」が好きだった
廃品を使った工作とか
つまり可能性の拡張
ゼロからの「創造」ではない
その後知的生産的なジャンルの中でハマったもの
日経ビジネスアソシエ(雑誌)
PRESIDENT(雑誌)
雑誌で取り上げている内容が知的生産的というより、この雑誌自体が個々人の生活に密着した知的生産だなと感じてハマっていた
手帳術・ノート術
人生訓・人生哲学
つまり「生き方」のノウハウ本
(そもそも「ハマる」ということが少なかった私にとって、これらに対する関心の継続性は異質だった)
(いずれも今現在は関心を抱く先が移り変わったため少し距離がある)
私が信じていること
自分自身が感じていることを自分で認識することが人生を好転させる術である
生活には工夫(=可能性の拡張)を欠かしてはならない
自分の仮説や感情は妥当ではないかもしれないと思って検証し続けることが知性である
その上で自分がしたい表現
自分が感じたことを自分で認識していく過程を書く
「感じたこと」は自分で思っているよりずっと微妙で、追求されるべき厳密な一点がある
(一点というのはシンプルであることを意味しているわけではなく、複雑さを構成している数多の要素の組み合わせが一通りに定まる点があるみたいな意味です)
批判に頼らずに自分が見出したことそのものを表現する
「BではないA」の形で語るのではなく、A自体の解像度を上げることによって語る
※1:26:00あたりからの話について
めっちゃびっくりしました、ありがとうございます!
(Tak.さん)役に立つ一般的なノウハウは書いてなくても、これが自分はできなかったって書いてあるだけで役に立つ
共感してもらえるポイントが自分の想像以上に結構あるんだなあ、とブログをお読みいただいた方のご感想から感じています
自分が言語化したことによって、他の人が「そう、そこが引っかかるんだよね」と話題にできるようになると嬉しいなと思いますね
自分で言語化できていたら既に解決に向かっていると思うので、引っかかったままになっているポイントというのはその人の中で言語化されていない(または不十分)
なので、「こういうことなんだよね」というのは他の誰かが書かないと表現できないままになってしまう
(Tak.さん)のらてつさんはそんなに実用性ということを考えて書いているわけじゃないと思うんですけど
そうですね、基本的には自分にしか通用しないことと思って書いています
読み手にも部分的には重なる部分があることを期待してはいますが、読み手に寄り添う気がそんなにないというか、参考にするなら勝手にしてくれればいいですみたいな感覚です
読み手を導く気がない
(倉下さん)徹底的なリアルさで、ある種のバーチャルな擬似体験があそこで行われる
なるほど!
私としては、読み手にとって私は「自分とは距離のある観察対象」というふうに映るのではないかと思っていたので、読み手自身を重ねられる部分が結構あるのだとしたら、(そうなる瞬間が少しはあることを期待してはいても)少し意外だなと思いました
(倉下さん)ツールを使う上でどういう点に引っかかるのか、どういう点がミスがあるのかっていうことが考察されてて、そういう考察がないと「自分はツールをろくに扱えない駄目なやつ」っていう非常に雑な結論が出がちなので
そうそう、そういう誤った自己否定をこの世からなくしたいという気持ちがあります
自分自身が持つ要素は徹底的に分解するべきだと思うんですよね
自分を総体で考えない、主語を「私」にしない
「私の中のこの要素」を主語にする
でも「きっとこれが原因なんだ」と思い至ってしまうとそれもそれで危なくて、そんな簡単に原因を突き止められるほど自分に判断力はないと思って考え続ける必要があるよねとも思います
全てを「結論」ではなく「仮説」として扱い続ける
でもこれがどうやったら「本」になり得るのか皆目見当がつきません…
ブログ以上の何かになりたいという気持ちはあるものの、一体何になれるのだろうか