菜根譚
日本でも江戸時代から愛読されてきた中国明代の書
儒、仏、道の三教を修めた人物が説く処世術
明の万暦年間後期 (17 世紀初頭) に洪自誠が記したとされる 人の生き方がいろいろ書かれている
真理を住処とする : 真理を住処にすると、ある時は不遇で寂しい境涯になるが、永遠に寂しくいたましくなるような権勢によりかかる態度になってはいけない 長生の道は一歩譲るところから : 相手に譲るという態度が、生きていくうえでひとつの安らかで楽しい方法
自らは一歩譲り、他には完全を求めず : 人を遇するときには、完全を求めず 9 割ぐらいにとどめて、残り 1 割は寛大に見過ごす
人を叱責し導く秘訣 : 人の悪を責めるときには、厳しすぎるようにはせず、その人が叱責を受け入れることができるかの程度を考慮する必要
人に教えて善い行いをさせるにも、目標を高く置きすぎないで、実行できる範囲にとどめる
初心を忘れず、行く先を見つめて : 事に行き詰って勢いが衰えた人は、初心を思い出すべし。 成し遂げた人はその先を見つめて、自身の進退を決める必要
忘れてはならないことと、忘れなければならないこと : 他人からの恩や他人に迷惑をかけたことは忘れないように、他人にしてあげたことや他人への恨みは忘れるように
などなど