大規模信号機群を制御する最適化技術
大都市の渋滞を緩和するために、交通状態に応じて適応的に信号機を制御することは重要な課題です。 従来の適応的な信号機の制御は、各交差点の周辺の局所情報のみを考慮したもので、都市全体の交通状況を同時に最適化する手法ではありませんでした。そこで、株式会社豊田中央研究所数理工学研究領域の井上大輔、岡田明久、松森唯益、吉田広顕各研究員と東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構の合原一幸特別教授は、次世代計算機として期待されている量子コンピュータの一種である量子アニーリングマシンを用いて、大都市の信号機群を協調制御する手法を開発しました。 本研究成果は、2021 年 2 月 10 日にネイチャー・パブリッシング・グループの総合科学雑誌 「Scientific Reports」 (オンライン版) に掲載されました。 本研究の一部は、豊田中央研究所と東京大学・次世代知能科学研究センター との社会連携研究部門『モビリティ社会知能デザイン』の助成を受け実施されました。