トランスジェンダーの概念が社会に広まるまでの歴史
トランスジェンダーの概念が社会に広まるまでの歴史
トランスベスタイト (異性装)
トランスセクシュアル
1952 年、性別適合手術をした人に着目する大きなニュース
Christine Jorgense (クリスティーン・ヨルゲンセン) がデンマークでホルモン剤使用と外科的手術により性別適合手術に成功
当時のアメリカ合衆国でのトランスセクシュアル医療のパイオニアであった Hurry Benjamin (ハリー・ベンジャミン) が性別適合手術を希望する人のネットワークを形成
「トランスセクシュアル」 という言葉もベンジャミンによって初めて使用されたとされる
トランスベスタイトやトランスセクシュアルへの差別は、ゲイ男性やフェミニストの間でも存在
ゲイ男性は、自らを 「男らしさの規範から逸脱していない存在」 だとして、そうでない存在としてのトランスベスタイトやトランスセクシュアルを排除
フェミニストたちは、男性から女性へのトランスセクシュアルは女性の空間への望まない侵入であり、それは女性への暴力である、とした
1970 年代には 「トランスセクシュアル・レイピスト」 という言葉が誕生
特にレズビアンのネットワークの中で、トランスセクシュアル女性への反感が高まった
Janece Raymond (ジャニス・レイモンド) による 『トランスセクシュアル帝国』 という書籍は、反トランスセクシュアル運動がどのように理論化されたかを知るうえで重要な本
クィア・アクティビズムの立場からは批判的に読まれる必要
MtF は従来の女のステレオタイプを維持しようとする家父長制に加担するものとされた
FtM は、自分が同性愛者と呼ばれることを恐れて混乱をきたしているレズビアンに過ぎないとされた
それに対し、Sandy Stone (サンディ・ストーン) は、「帝国の逆襲 : ポスト・トランスセクシュアル宣言」 で応戦
トランスジェンダーという新しい概念を用いた理論化の可能性を探ろうとした
男女のステレオタイプを模倣するのではなく、ジェンダー規範そのものを解体する可能性を秘める概念として捉えた