チームソフトウェアプロセス
TSP (チーム・ソフトウェア・プロセス : Team Software Process) とは、Humphrey が提案した、チームでソフトウェア開発を行うためのプロセスである。 TSP では、チームでソフトウェア開発を行う場合の開発工程別の留意点を述べるとともに、チームリーダー、開発マネージャー、計画立案マネージャー。品質やプロセスのマネージャーといった役割別に、前提スキルや実施すべき活動を述べる。 TSP は、チームのプロセス能力を改善するための手引きとなる。 なお、TSP は、Humphrey が PSP の次に提唱した訓練技法である。 TSP の基になった考え方は、最初のプロセス管理で採用していた 「CMM (capability maturity model)」 という手法です。 のちに CMMI に発展した方法で、ソフトウェア開発の課題を、組織全体のレベルを把握することで対応していきます。 CMMI は課題を洗い出すために効果を発揮しましたが、どのようにフォローしていくかまではカバーできませんでした。 個々のプログラマーがどう動いていくか、“HOW” の部分を導き出すことができなかったのです。 CMM を作ったワッツ・S・ハンフリーは CMMI の問題点を理解していたため、個々がよりよいコードを書くための方法を調査しました。 その末に生み出されたのが 「PSP (Personal Software Process)」――開発者個人のスキルアップやコミットメントを促す手法です。 しかし、ほとんどのソフトウェアは個々人ではなく少人数のチームで作られる場合が多いため、PSP の汎用性をより高めた TSP という手法が誕生しました。 参考書
TSP の教科書ともいうべき本で、実際にコーチに指導を受けてソフトウェアの開発を行いながら TSP の訓練を受けている過程で、必要に応じて参照するのが適切
TSP とはどういうものかを把握したいという目的で読むのには適していない
TSP のチームでリーダになる人向けに書かれたもの
一般的なリーダ論としてもたいへん優れた本
コーチを務める人向けに書かれたもの