講義動画を等速で見てほしい人
自粛期間、ストレスの原因は友達に会えないとかじゃなくて変なこだわりを持った授業を、再生速度を上げることもできずに1時間みさせられること。
講義動画を等速で見てほしい人、多分「なるべく対面講義と同じ体験」を届けようとしてるんだよね。その気持ちはわからなくもないんだけど、それは「ネ申エクセル」が出現する理由と根っこが同じ気がするんだよな……
IT化により、本来は時間、空間の制約から自由になれるはずが、利用する側の感覚が制約にとらわれているが故に、逆に不自由なものができあがる、みたいな。
「システムにより時間・空間の制約から解き放たれたはずが、利用者の感覚が古いのでそれを活かせない」問題は、エリヤフ・ゴールドラットの「ザ・ゴール」にも書かれている。古い本だけど、逆に普遍的で難しい問題だということ。物語としても面白いので未見ならおすすめ。 たとえばテープ起こしの経験からいうと、母語の発話内容を理解して書き出すには「フットスイッチでフレーズごとに止めながら1.2~1.5倍速で再生」がもっとも効率がよくて、せっかくビデオ講義なのだし、リアルタイムよりも効率的な学習方法を模索する学生の姿勢のほうが正しい気がするなあ。
1.4倍が最も満足度高い。
2倍速でも理解度に差はない