行動する人しか手に入れられないストーリー
言語モデルがストーリーを生み出す時代になっても「過去にこれをやったことが今につながっている」というストーリーは行動する人しか手に入れられない
文脈: 「西尾さんのScrapboxとChatGPTをつなぐ話が注目されてますけども、これってScrapboxに膨大なデータをためてきて、自分が好きな時に対話してくれる存在を求めてきて、自分そのものを複製しようとしてて、そういう方向性が全部束ねられた末の話なんですよね、エモい」
ChatGPTを使うことは誰でもできるので、つまりChatGPTを使ってできることは他の人もみんなやってくるから競争の有利にならない。あなたが経験したことや、プロジェクトにかける熱意などのChatGPTができないところが競争ポイントになると思う。
たとえばプロトタイプを作ってみたけど大失敗してうまくいかなかったとする。この失敗経験は、実際に行動した人しか詳しく話せない。実際に行動してその結果どうなったのか、というエピソードがChatGPTによってスタートラインが激変した世界での重要な武器なのではないかと思う。
巨大言語モデルは新たな高速道路で、「すでに書かれていること」のゾーンを高速に通過して「まだ書かれていないこと」と直面する最前線へ連れていってくれる。森のようなもの。そこで我々は「まだ書かれていないこと」の森を切り拓いていく仕事をする。