自分ごと化と私物化
コモンズを担う
私物化
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二つの軸で見る
所有・支配(共有/私物化)
制度的コントロール を独占するほど私物化。
三者の相互作用
自分ごと化 ↔ 私物化
当事者意識 は本来「共有物への参加」を促すが、力を持つ主体がそれを“自己の権限”と誤認すると私物化が生じる。
例:OSS プロジェクトの「バス係数」問題—コア開発者が権限を囲い込むと協働が萎縮する。
他人ごと化 ↔ 私物化の容認
多数が無関心だと、私物化する少数を牽制できない。
例:行政手続きのブラックボックス化—市民が関心を失うと一部業者が利権化。
自分ごと化 without 私物化
最適解。共有物に主体的に関わりながら排他はしない。
例:Wikipedia のガバナンス—編集者は当事者意識を持ちながら、記事は全員のもの。
どうすれば「自分ごと化 ≠ 私物化」にできるか
透明性を制度化:議事録・コード・データを公開し「私物化=バレる」構造に。
権限の分散:レビュアー複数制、ソースコードの fork 文化など。
参加の敷居を下げる:他人ごと層を“潜在的当事者”へ引き上げる UI/UX。
帰属の明確化:公共財と私益の境界を言語化し、交差する部分にガードレールを置く。
当事者性の獲得(自分ごと化) は望ましいが、所有の独占(私物化) とセットになると公共性を侵食する。
逆に 無関心(他人ごと化) が広がると、私物化は検知されにくくなる。
カギは「みんなのものを、みんなで管理する」仕組みをデザインし、主体性のみを奨励して所有は分散すること。