精緻化
重複は気にしない
時間的に分散して書き出し法をやると同じことを何度も書いてしまうのではないか、と心配する方がいます。重複してもかまいません。むしろ、重複を避けようと考えてはいけません。「重複がないようにしよう」と考えると「過去のふせんを確認してからでないと新しいのを書けない」という状態になって、タスクが大きくなってしまいます。
そもそも100枚書いたものをあとから整理したときに同じ内容が3枚あったとして、何か実害があるでしょうか?時間的に離れた自分が、それぞれのときに独立に「これは書くべきだ」と考えたのですから、自分はそれをとても重要だと感じていたことがわかります。重複は重要度の指標として有用なのです。まったく同じ内容での重複も有用ですが、似ていて微妙に違う内容の重複はさらに有用です。共通点は何か、違いは何か、と考えるきっかけになります。第2章でも説明したように、似ているが少し違うものの比較は、理解を組み立てる助けになります。