決して不平を言わないこと
決して不平を言わないこと
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決して不平を言わないこと。
不平を言うことは常に信用を失墜させる。他人の情けの対象になるより、他人の情熱に対抗する自立の模範となる方がよい。なぜなら、不平を言うことは、聞く人に、私たちが何について不平を言っているのかへの道を開き、一つの侮辱を公表することは、別の侮辱のための言い訳を形成するからです。また、援助や助言を求めても、無関心や軽蔑を得るだけです。ある人の好意を褒め称えて、他の人もそれに従わざるを得ないと思わせる方が、よほど礼儀正しい。不在の人への恩を語ることは、現在の人に同様の恩を要求することであり、その結果、一方の人への信用を他方に売り渡すことになる。したがって、抜け目のない人は、自分の失敗や欠点を決して世間に公表せず、友情を生かし、敵意を黙らせるのに役立つ配慮の印のみを公表する。