民主主義の死に方
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satoru_takeuchi たいへん良かった。元々は名目も実態も民主主義だったが次第にそうではなくなっていった国々の事例を比較検討して、それぞれそうなった理由を紹介している。また、アメリカではどうだったかを、出版当時の2017年、トランプ政権第一期まで紹介している。 satoru_takeuchi 2016年、2024年のアメリカ大統領選の結果がなぜそうなったのかや、トランプ政権の振る舞いがなぜ可能なのかがずっと謎だった。本書を読むことによって、彼の国では政治家が何をできるかは法でガチガチに縛られているのではなくて、かなりのものを良識、不文律によって支えられてきたと知った。 satoru_takeuchi (8年前の)トランプが独裁者への道をひた走っているという考えに導こうとしている意図を強く感じる。過去事例から共通点はこうで、いまアメリカで起きているのはこうで…と、答え合わせをしているような本である。実際そうなのかもしれないが、あまりにも露骨でびっくりした。ちょっと引いて考えたい satoru_takeuchi これからどうすればいいのかという最終章は主に共和党はこうすべきという話で、しかもそれが「それができたら苦労しないよ」というようなものだったので、そこはあんまりよくないと思った satoru_takeuchi 民主党にも注文をつけていたが、あくまでこうなった主な原因は共和党にあるという意志が明らかだった。アメリカ民主主義の危機を克服したいという意図はわかるが、ちょっとそこは引いてしまった。本当にそうだとしてももうすこし書き方があるような気がする。対象読者は民主党支持者、というような本 satoru_takeuchi それはそれとして実際にこれまで世界で起きてきた事実についての記述はものすごく参考になった。全体の感想としては非常に良かったです。おわり