希少なリソースは高値だが生産的かは使い方による
市場取引されるリソースは需要に対して供給が不足している時に高値になるが、それが生産的であるかどうかはそのリソースの使い方による つまり使い方が悪ければ「高かったのに役に立たない」という現象が起こる
使い手がリソースを責めることがしばしば観察されるが、使い手に非があるケースや、単なるミスマッチであるケースもある
kis: ぼく、フリーランスでやるとしたらたぶん安くても人月150万円とるとおもうんだけど、人月50万円の人が1カ月で書けるコード、1カ月では書けないのよねー。 その代わり、人月50万円の人が1年かけても書けないコードを1カ月で書ける。 nishio: 半分はこれで正しくて、もう半分は金額の話を先にしたことが「金額は状況によって変わる」とか「序列を意識させて感情的な反発を生む」などの理由で良くないと思う。世の中にタイプAの仕事とタイプBの仕事がありAが得意な人とBが得意な人がいて、Bが得意な人が少ないから市場で高値がつく。 twitter.com/kis/status/139… nishio: タイプAの仕事しかしてないところでタイプBが得意な人を雇っても、タイプAをが得意な人と比べて2倍生産するわけじゃないので「金額高いのに生産性高くない、ぼったくりだ」ってなる。逆サイドは「タイプAの仕事ばかりさせて生産性が出ないと言うけど当たり前だろタイプB人材なんだから」と思ってる nishio: 元の話はプログラマの単価の話だったけど「MBA保持者雇ったけど使えない」「東大生雇ったけど使えない」なんかも同じ構図で、その人が持ってる能力とその人にさせる仕事内容がミスマッチを起こしてる状況なのだ。 nishio: 逆にタイプAの人にタイプBの仕事をさせようとした場合に何が起こるかというと、頭の良さや熱意に差がないと仮定するなら、タイプBの人がこれまでに知識の獲得に費やした時間と同程度の時間を知識獲得に使う必要がある。それが半年なのか3年なのかは知識の内容による。そして獲得前に見積もるのは困難。 nishio: まあこれはタイプAとタイプBの差が知識の差であって知識獲得によってAからBに変わることができる場合の話で、成り立つケースもたくさんあるけど、一般的に成り立つものではない。 暗黙に知識の差の話にしがちなんだけど、例えば「家族の関係で17時には退社したい人」Aと「独身だし家に帰ってもすることないから22時までいてもいい人」Bがいて、タイプBの供給が仮にすごく少ない場合、タイプBの人を雇いたい企業はたくさん払う必要がある。現実にはそれほどレアではないから固定給が高くなってないだけ。この場合タイプAの人がタイプBに変わるためには家族を犠牲にする必要がある。
この場合タイプBの人は残業して残業代を得るという選択肢がある
強制的定時退社でその選択肢を奪ってくる会社もあり、そういうところではタイプBの人は自分の特性を活用できない