尖ったエンジニアのための法律基礎講座
自分の書いた著作物が非公開サイトで埋もれるのはもったいないので転載
-----【未踏関係者限定】尖ったエンジニアのための法律基礎講座(成蹊大学 塩澤 一洋教授による法学基礎セミナー)----- 「法律ってよくわからないなぁ」と思っていますか?
エンジニアが技術の話をするときは、プログラミング言語の公式マニュアルで仕様を確認したりしますよね。でも、法律の話をするときには、意外と条文を確認する人が少ないです。それはプログラムに例えるならプログラミング言語のマニュアルを読まずに、ちまたのブログ記事をつまみ食いして「よくわからない」と言っているような状態です。信頼できるドキュメントを読まずに信頼できないドキュメントばかり読んでいては、わかりにくいのも当然です。
条文、所管官庁の法令解釈、判例など、法律家にとっての「信頼できるドキュメント」がどこにあるのか、どうやって読むのか、そしてその材料を元にどういうことを考えるのか、これを学べばもっと法律の話がわかるようになるのです。
というわけで、そういう基礎的なところを塩澤先生に教えてもらうセミナーを開催します。
塩澤先生は成蹊大学法学部教授でありながら、写真家としても活動され、またScrapboxのリアルタイム共同編集機能を授業で活用するなど、技術親和性の高い法律家として有名です。
先生が月刊MacPeopleで連載されていた「Creating Reed, Creative Mass.──大公開時代の羅針盤」の中から先生のスタンスが良く表れているところを引用します:
「あれはできません」「これはできません」というアドバイスはありがたいけれども価値は高くない。「やはりできないのか」と落胆を招くだけだ。
「いい法律家」なら、「できないこと」ではなく「できること」を具体的に明らかにすべきだ。そして、「できない」「むずかしい」と考えがちなことでも「こうすればできる」というアイデアを示せれば、クリエイティブな法律家になる。相手の質問の真意を理解し、その要望を実現する方策を提示するのだ。
そのタイミングが絶妙であれば、そのアドバイスは絶大な価値を持つことになる。
いい法律家は、その場で適用されるルール全体を勘案し、前進可能な方向を明らかにするナビゲーターなのである。
ASCII.jp ( http://ASCII.jp ) :著作権法をポジティブに (1/5)|塩澤一洋の“Creating Reed, CreativeMass.──大公開時代の羅針盤” 尖ったエンジニアが前例のないことをやろうとすると、必ず「法律的に大丈夫なのか」と言ってくる人がいます。法律の基礎知識を持たないと、必要以上に恐れて委縮し、プロジェクトを辞めてしまうかもしれません。そうではなく、法律を根拠に「こうすればできる」と考えていくことが大事です。このセミナーはそのための基礎的なスキルを学ぶことを目的としています。
(文章:西尾 泰和 氏。2002年度未踏ユースOB、一般社団法人未踏 理事)