実学としての形而上学
MOTで学んだことで何を得たか
「学んだことで何を得たか」を書こうと思ったが分量が多過ぎてブログ記事程度では説明できない
学部からの学生と社会人とが混ざってて、グループワーク多めなのが今までにない経験でした(社会人の方が多い)
実学としての形而上学
学んだことの一例として「自然科学における正しさが一つの正しさについての考え方に過ぎないと理解したこと」
これが本当に一番大事なのだが…実学としての形而上学…
自然科学がバックグラウンドである僕みたいなのは自然科学における正しさの概念を普遍的に通用するものだと考えてしまいがちだが、そういう態度は社会科学と対立する
すごく単純化すると、経営判断の正しさに関して、反証可能性だの実験の再現性だのはちっとも役に立たない。じゃあ何をもって正しさが規定されるか、と。
こういう話は哲学の真理論ってことになるわけだけど、単純化すると無矛盾な正しさの定義がいくつか実現可能で、経営学に一番フィットするのは実用主義、プラグマティズムなわけだ。 他人が正しさについて話をしている時に、どの正しさを選択しているのか俯瞰できるようになった。
このエントリーでは文系理系と分けてるけど、僕は少なくとも3つの立場があると思っている。数学系は論理的に正しいことが正しいと考えている。自然科学系は、論理的にはいくら実験を繰り返しても何も証明できないのでその「正しさ」を採用するわけにはいかない。そこで反証可能性と再現性を正しさの定義にしている。社会科学系では反証可能性や再現性を求められると学問自体が消滅するのでその「正しさ」を採用するわけにはいかない。そこで有用性を正しさの定義にしている。
戦略についても同じだな、戦略という言葉もいくつもの定義が使い分けられている。
ポーター的なボジショニングの戦略論だけしか頭にない人もいる一方で、うちの会社はラーニングの戦略論との親和性がとても高い。
グループウェアが変化して行ってる方向は、組織のラーニングを支援する方向だから。
なので「学び方」の研究はとても重要だし、その知見をグループウェアに取り入れて行くことにはかなり未来がある。
MOT入学のきっかけは何か
四年も前の話なので記憶が曖昧だけども、当時「もしドラ」が話題になってました。本屋で小説版とドラッカー本人の書いたのとをパラパラ読んで、本人のの方が面白かったのでそちらを買った。
次のきっかけはたまたま「その発想はなかった、面白いな」と思ってたブログ記事が、実はドラッカーというステーキを細切れにして刺激的なスパイスをまぶしただけのものだったことに気づいたこと。そのブログの著者のことを頭いいなと思っていたが、実は僕が経営学を不勉強なだけだと気づき、もっと勉強する必要があると思った。
あと、そのシチュエーションはプログラミングでたとえれば「たまたま話題になった日本語のブログだけ読んで感心してる」って状態で、その分野に関しては「言語のオフィシャルドキュメントを読もうよ」って行動をとっているわけ。分野が違っても「原典に当たれ」って原則は同じだろう、と考えた。