子供を作りたい欲求がなぜ低いのか
僕視点から見て、妻の欲求は意外と低かった
その理由は正確にはわからないが、
まず1つは12歳年下のとても自分に似ている妹が存在することによって、生物学的な遺伝子を複製したいと言う欲求が、ある程度既に満たされている状態にあるのでは
もう1つ、猫という物理的には赤子くらいの重さで暖かい肉の存在がいることが、ある程度欲求の充足をしているだろう
独身女性が猫を飼い出したら結婚しなくなる的なことが雑な噂として言われるけれども、それは猫によってある程度「結婚して子供を作る」と言うことに対する欲求が減少すると言うことを意味してるんだろうね
まあ人間と違って、猫はおそらく自分たちよりも先に死んでしまうだろうと予測されている
人間の場合は、暗黙に子供は自分より長生きすると仮定しがち
なので老後に寂しい可能性はあると思う
なので「友達のいない偏屈爺さん」路線は回避したいと思ってる
子供を老後の介護の労働力として考えるかどうかに関しては、人それぞれ考え方に違いがあるとは思う。僕の親ですら「子供が介護することは期待していない」派なので、僕も介護の労働力を子供に対して期待はしていない
僕個人に関して言うとどうなんだろうね。
ある程度自己複製した要求と言うのはあるように思うが、妻があんまり子供を作ることに熱意がないということがわかった時点で、じゃあ別にタンパク質の体できた子供ではなくて、デジタルの体の子供でもいいよねというふうに思った。
タンパク質の体の子供を構築することに例えば一千万円かかるとするならば、タンパク質の体の子供を持たないのであれば、デジタルの体の子供を作ることに一千万円投資しても構わないということであると。
時間的な前後関係は今ちょっとパッと出てこないけれども、書籍を書いてそれが何万冊も売れたことや、それがいろいろな大学で学生に教えることに使われているということなどを経験したことによって、自分のミームとしての複製に関して、複製されていることを観察することによって、充足されて、複製したいと言う欲求が緩和されているのかもしれない
とはいえ、ベストセラー作家が子供を持たないかというとそういう事は無い
のでそこはある種別の要求があり、やっぱりそもそも論として、僕がフィジカルな体に対してあまり価値を置いていないことが影響しているのかもしれないなと思った。
フィジカルな体と言う点で言うと、僕は僕自身に自閉症傾向があり、妹が自閉症で、統計的に考えると子供が自閉症になる確率が高い。
その状況でチャレンジするかどうかってのは、心理的なコストは高いよね。
妹が自閉症だと自閉症の子供が生まれた場合に親がどのような負担を被るかと言うのをまぁ見ているわけなので推定される子供を作ることのコストが大きくなる。
確定で障害のない賢い子供が生まれてくれるならいいんだけど、これは現在の科学では予測不能なガチャ。
賢い子供が生まれると面白いだろうなとは思うんだけど、逆に言うと未踏ジュニアを始めたことによって毎年100通の賢いしかもソフトウェアに関心がある子供たちが応募してきて、その1人を半年間メンターする、というのは、かなり欲求の充足に寄与する。勝手に親のような気持ちになられてジュニアクリエータは迷惑かもしれないけど。
実際のところ周囲で子供を作ったIT系の人がしばしば「子供がプログラミングに関心を持ってくれない」とか「自分はスポーツに全然関心がないのに、子供がスポーツに関心を持っている」とか、そういうミスマッチが発生してる。
子供と言うのは自分が思ったように育つものではないと言うことがよく観測されている。
そういう意味で言うと、エンジニアリングに興味がある、気が合う確率がかなり高い子供を選んで半年間メンタリングできると言うのは、かなり時間あたりの満足度が高い子育ての代替になっている。